F1イタリアGPでは、パワーユニット(PU)コンポーネントの規定数以上の投入によるグリッド降格ペナルティが相次いでいる。ルイス・ハミルトン(メルセデス)と角田裕毅(アルファタウリ)、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)はグリッド最後尾が決まった。

 メルセデスは、ハミルトンがベルギーGP決勝レース1周目でのアクシデントによりPUを一基失ったことを受け、F1イタリアGPでPUを一新。いずれも4基目の内燃エンジン(ICE)とターボチャージャー(TC)、熱エネルギー回生システム(MGU-H)、運動エネルギー回生システム(MGU-K)を投入したことで、イタリアGPの決勝レースでは最後尾からの追い上げを強いられることとなった。なお、ハミルトンは4基目のエキゾーストシステムも投入しているが、こちらは規定数内に留まっている。

 アルファタウリも角田に、いずれも6基目のICE、TC、MGU-H、MGU-Kを投入。オランダGPの決勝レース中に一度マシンをコース上に止めた後、シートベルトが緩んだ状態で再び走ったとして今季5度目の戒告処分を受け、イタリアGPでの10グリッド降格処分が既に決まっていたが、PU交換によりグリッド最後尾が決まった。

 オランダGPでマシントラブルによりリタイアを喫したボッタスもPU一式を交換。彼もグリッド最後尾となるが、ハミルトンと角田、ボッタス3名の決勝グリッドは予選順位によって決定されることとなる。

 その他も、PUコンポーネントの投入が相次いでいる。

 レッドブルはマックス・フェルスタッペンに5基目、セルジオ・ペレスに4基目のICEを投入する。フェルスタッペンが2回目のペナルティ適用により5グリッド、ペレスはICEで初のペナルティ適用ため、10グリッド降格となる。

 フェラーリはカルロス・サインツJr.に5基目のMGU-K、3基目のエナジーストア(ES)を投入し、15グリッドの降格を受けることとなる。ベルギーGPでフェラーリは、15グリッド降格に5グリッド降格を重ねることで、「15グリッドを”超えた”グリッド降格の場合は、グリッド最後尾」というレギュレーションの文言を回避しようとしたが、これにはFIAによって抜け穴にパッチが当てられている。

 今季の技術レギュレーション下のマシンは後方乱気流が少ない分、従来マシンと比較してトウ(スリップストリーム)の影響も少ないと言われているため、比較的抜きやすいとされるモンツァでも順位の挽回は容易ではないかもしれない。

 しかしヨーロッパ3連戦が終わると、シンガポールGPや日本GPとオーバーテイクが難しいサーキットを舞台にしたレースが続くため、各チームがイタリアGPでのPUコンポーネントの交換を決断したということだろう。