F1イギリスGPの2日目、FP3から急遽アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)の代役として出場することになったニック・デ・フリーズ。彼は代役として参戦が決まったのは、FP3の直前だったと語った。

 彼は今回アストンマーチンからFP1に出走する機会を得ていた。19番手タイムをマークし、今シーズン3度目のF1での走行を終えたデ・フリーズだがその後、思いもよらないチャンスが降ってきた。

 ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンが虫垂炎を発症したことで治療が必要となり、イタリアGPの残るセッションにおける代役としてデ・フリーズが起用されることになったためだ。これで、デ・フリーズは初のF1レース出場のチャンスを得た。

 予選では13番手タイムとなったデ・フリーズは、他車のグリッド降格ペナルティもあり、スタート位置は8番手へ繰り上げ。ポイント獲得に向けた期待も高まっている。

 怒涛のスケジュールで予選までを終えたデ・フリーズだが、彼はアルボンの代役が決まったときの状況が、FP3のわずか1時間半前に決まったという時間のない状態だったと明かした。

 代役出場の可能性について知ったときのことを尋ねられると、デ・フリーズは「パドッククラブに出て、コーヒーを飲んでいたんだ。結構朝早くだった」と答えた。

「カプチーノを飲みながらF3の表彰式を観ていた。そうすると、ジェームス・ボウルズ(メルセデスのチーフストラテジスト)から電話をもらって、急いで下へ向かったんだ。皆がとても嬉しそうにしていた。僕も期待を抑えつつ、まずは待とうと話していた」

「それで、ウイリアムズのところへ向かうと、残念ながらアレックスは体調が良くないということだった。彼がすぐに回復することを願っている」

「その後FP3のブリーフィングに参加して、そこで僕がFP3と残りの週末でマシンを走らせる義務があることが明確になった」

「これはFP3のわずか1時間半前に起きたことだったから、悩むような時間も無かったよ」

 デ・フリーズはメルセデス、ウイリアムズ、アストンマーチンのリザーブドライバーを務めているものの、この仕事がF1でレースをする機会につながるとは全く考えていなかった、とも認めている。

「移動にたくさんの時間を費やしても、そういったことはめったに起こらないから、チャンスがあるとはほとんど考えていなかった。(出走した)FP1前でもそうだよ。でも土曜のギリギリになってこのチャンスが降ってきた」

「余裕が無かったのも良かったかもしれない。考える機会もなかったから、もうやるだけだった」

 デ・フリーズは予選Q1ではトラックリミット違反によるタイム抹消を受けつつも、Q2へ進出。Q2ではシケインへの進入でマシンのバランスを崩し13番手タイムとなった。

「FP3ではタイヤ2セットの走行だけで、ロングランは望めなかった。ゆっくりとやっている時間も無いし、予選に向けて素早く学べるよう自分をプッシュしていく必要があったんだ。でも良い仕事ができたと思う」

「予選ではもう少し行けたと思う。特にQ2の最後の走行では、ブレーキバランスのスイッチに触れて締まって、リヤにちょっとだけ寄らせてしまったんだ。それがターン4での出来事の原因だった」

「だけど最終的にQ2に進み、中団グループに混ざれた。この短時間ながらまともな仕事ができたと思う」

 なおデ・フリーズは他ドライバーがグリッド降格ペナルティを受けていることもあり、決勝は8番手からスタートすることになる。彼は初レースでのポイント獲得を期待していると認めた。

「ああ、8番手スタートなのはちょっと笑顔になるね。もちろん自分がもっと上手くやるべきだったとは思うけどね。でも凄くいいよ」

「今夜は残された課題に取り組んで準備を整えて行きたい。良いスタートを切って、序盤を上手く走って自分達のレースを展開して、リズムを見つけていければと思う」

「当然、ロングランをしていないからそこの手がかりは存在しない。でもそうだね、ポイント獲得を夢見ている」