【MotoGP】クラッチロー、ヤマハで「快適に走れたことは一度もない」と発言。アラゴンも苦戦を予想
2020年限りで現役を引退し、ヤマハのテストライダーに就いたクラッチローだが、2021年も負傷したライダーの代役として4レースに出場している。
クラッチローは、アラゴンGP初日を首位から1.1秒遅れの19番手で終えたが、その後メディアに、ヤマハのテストライダーになってからM1で快適に走れたことは一度もなかったと明かした。
「テストでも何でも、このマシンでならあと0.5秒は速く走れると思っているんだ。でも、ヤマハのバイクで快適に感じることができないんだ」
「ヤマハのマシンは、どうもしっくりこない。適切なライディングポジションを見つけられないんだ。どのテストでもそんな感じだった。僕たちはそれを変えようとしていた。ドヴィも全く同じだったみたいだ」
「ずっとホンダに乗ってきて、バイクを乗り換えたから、ただただそのせいだと思っていたんだ」
「でも快適なポジションが見つからないんだ。ハンドルバーが遠いのか近いのか、ブレーキをかけると前に出過ぎるし、加速すると遠すぎる」
「これまで(ヤマハの)バイクで快適に走れたことは1周もない。 バイクの上で快適に過ごすことは、何かを始める前にまず必要なことだと思うんだ」
「だから、バイクの上での自分の限界はわかっている。ファビオ(クアルタラロ)は、自分のフィーリングで、バイクの上で素晴らしいポジションをつかんでいる」
「彼は何も変えたくないと考えている。僕はバイクやその形状に関して人間工学を信じているけど、ファビオはすべてのフィーリングにとても満足している。だから彼らが変更をする理由はなかったんだ」
ヤマハファクトリーのクアルタラロは、初日を2番手で終えている。一方でクラッチローは、トップスピード不足とこのサーキットでのコーナリングが難しいために、2重の障害に直面しているという。
「特にこのサーキットでは、このマシンの特徴であるコーナリングで少し苦労している」とクラッチローは付け加えた。
「外から見ていると、誰もがヤマハのマシンは素晴らしいと思っている。コーナリングが優れていると思っているし、通常はそうなんだ」
「ヤマハのバイクはコーナリングで良いんだ。でもここでは何故か、良くないんだ」
「何故かは分からない。特に昨年はマシンをいろいろ変えてもコーナーで同じ距離を走る(大回りする)ことになり、特に最終コーナーでは曲がるのに苦労していた」
「だからファビオは素晴らしい仕事をしてくれていると思うんだ。このコースでは二重の障害があるので、あそこまで行くのは簡単なことではない。彼は精神的にとても強いんだ」