レッドブルのセルジオ・ペレスは、F1第17戦シンガポールGPの決勝レースでトップチェッカーを受けたが、セーフティカー(SC)走行時に違反があった疑いで審議対象となった。

 ペレスは2番グリッドからスタート。ポールシッターのシャルル・ルクレール(フェラーリ)よりも加速が良く、1コーナーでリードを奪うと、その後は一度も首位を譲らずトップチェッカーを受けた。

 今回のレースは何度もSCやバーチャル・セーフティカーが出される展開だったが、ペレスは2度目のSC走行中に審議の対象となってしまった。彼はリスタート時に、セーフティカーのライトが消えるまでは10車身以内の距離をキープするという規則を守っていなかった疑いが持たれたのだ。

 FIAは、レース後にこの件を調査すると発表。ペレスはタイム加算ペナルティが出されても首位をキープできるよう、レース終盤に猛プッシュ。2位のルクレールとの差を7.595秒まで広げてフィニッシュしている。

 現地23時55分にスチュワードに召喚され、ヒアリングを受けたペレス。スチュワードは2件の審議のうち、1件は戒告処分、もう1件で5秒のタイム加算ペナルティをペレスに科した。

 スチュワードは、2度のSC走行でペレスが10車身ルールを守れなかったと判断した。ただ、最初のSC走行中の10周目について、ペレスはタイヤとブレーキが冷えていて、SCについていくのは非常に困難だったと主張した。スチュワードは車間距離を保つことが不可能、あるいは危険な状況だったとは認めなかったが、ウエットコンディションだったことを考慮し、戒告処分に留めた。

 一方で2回目のSC走行中の36周目については、レースディレクターがペレスに、ターン9とターン10の間で車間距離を守るよう警告していたにも関わらず、ターン13とターン14の間で車間距離を開けすぎたとして、5秒のタイム加算ペナルティとペナルティポイント2点を与えた。

 前述の通り、ペレスは5秒ペナルティなら問題ないほどギャップを広げていたため、順位変動はなし。ペレスの今季2勝目が確定した。

 レース直後、パルクフェルメのインタビューでペレスは、審議について次のように述べた。

「何のことだか分からない。ただ審議対象になっていると言われたから、ギャップを広げなくちゃいけなかった」

 ペレスは自身のパフォーマンスを振り返り、F1キャリアで最高のレースだったと評価している。また、ポイントリーダーのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が7位に終わったことで、ペレスとルクレールはフェルスタッペンとのタイトル争いを次戦日本GPまで持ち込むことができた。

「(タイヤの)ウォームアップはかなり難しかったけど、レースをコントロールできたし、最高のパフォーマンスだったと思う」

 そう彼は説明した。

「最後の数周はとても激しかった。クルマの中ではあまりそう感じなかったけど、降りた時にそう感じたんだ。僕はプッシュした。今日は勝利のためにすべてを捧げたんだ」

「マックスにとっては、日本でタイトルを獲得する方がいいと思うし、チームにとっても、ホンダにとって特別な日になるだろう」

 今回の結果、ランキング3番手のペレスはルクレールとの差を2ポイントに縮めることになった。フェルスタッペンとは106ポイント差。だが日本GP後にその差が112ポイント以上に開いてしまうと、チャンピオン獲得の権利がなくなることになる。