エルマノス・ロドリゲス・サーキットで行なわれたF1第20戦メキシコシティGP。決勝レースではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウィンを飾った一方で、今季タイトルを争ったシャルル・ルクレール(フェラーリ)は6位。レッドブル勢に加えてメルセデス勢にも先行された今回のレースに、ルクレールは落胆を隠せないでいる。

 フェラーリはフリー走行1回目こそワンツー体制で終えたものの、ルクレールは続くフリー走行2回目ではクラッシュ。予選ではレッドブルとメルセデスの2チームの後塵を拝し、ルクレールはパワーユニット(PU)に不具合を訴え、アルファロメオのバルテリ・ボッタスにも先行される形となった。

 ルクレールは不具合以外にもレッドブル勢やメルセデス勢に比較してパフォーマンスが低下していると指摘し、原因としてサーキットが位置する標高の高さを挙げていた。

 レースでもフェラーリ勢の劣勢は続き、レッドブル勢とメルセデス勢が優勝争いを展開する中、フェラーリのカルロス・サインツJr.とルクレールは大きく遅れて5〜6番手を終始走行し、そのままチェッカーへ……表彰台に近づくことも中団グループに飲み込まれることもなく、周回を消化するだけのレースとなってしまった。

「いや……信じられないくらい厳しかった」

 そうルクレールはレースを振り返る。

「僕らはただただ遅かったから、僕らは分析してみる必要がある。僕らは誰もいないところを走っていた。カルロス同様、僕らはメルセデスやレッドブルに比べてずっと遅かったけど、中団勢よりかはずっと速かったんだ。僕らは孤立していて、とても孤独なレースだった」

「正直言って、今回はこれ以上できることはあまりなかったよ」

 ルクレールはメキシコシティGPでの”失速”について、予選で発生した問題以上のモノが原因だと考えている。

「僕の方は、予選でいくつかの問題があったんだ」

 そうルクレールは続ける。

「もっと近づくことができたと思うけど、DRSの問題は解決されて、リヤウイングも交換している。エンジンについてはいくつか問題が残っていたけど、それでは今回のような差を説明することができない」

「だから僕らは改善に取り組む必要があるし、悪い一日になったとしても今回みたいにひどい結果にならないようにする必要がある」

「僕は常に楽観主義者なんだけど、今回のレースに臨むにあたっては厳しいだろうと思っていたんだ。でもこれほど厳しいとは思っていなかったよ。しかも上位のドライバーたちからあれだけ離されてしまうなんてね……」

 今季は残り2戦。次戦はブラジル・サンパウロGPとなるが、ルクレールはメキシコシティGPほど悪い結果にはならないだろうとフェラーリの挽回を予想している。

「これ以上悪くならないことを望んでいるよ」とルクレールは言う。

「だって、これより悪いレースはないと思っているからね。スパと並んで最悪のレースのひとつだね。でも正直なところ、これは一過性のモノだと信じている」

「今後に向けて、ああいったコンディションの中でどうしたらもっと良くなるのか、僕らは理解する必要がある」

「スパについては、なぜあんなに悪かったのかはかなり理解できていた。だからモンツァでは、全く同じコースではないけど、かなり上手く対応できたんだ」

「こういうコースでは同じ問題になるはずだったけど、ここではまた別の問題が発生した。今後に向けて、短期的に修正できるかどうかは分からない。でも、ここだけの問題なんだ」

 新規定マシンに変わった今季、フェラーリはシーズン序盤こそ善戦したものの、戦略ミスとドライバーエラーに加え、レースでのタイヤデグラデーション(性能劣化)の激しさなどもあり、レースを重ねる毎にレッドブル優勢に。日本GPでフェルスタッペンのドライバーズタイトル、翌アメリカGPでコンストラクターズタイトルの2冠達成を許した。

 ルクレールは20戦を終えて、グリッド最多となる9回のポールポジションを獲得している一方で、勝利数はその3分の1となる3勝。一方でフェルスタッペンはポールポジション6回ながらも、メキシコシティGPで1シーズンあたりの歴代最多勝記録更新となる14勝を挙げており、ルクレールは来季に向けて決勝レースの改善を誓った。

「マックスとレッドブルには脱帽だよ」

 そうルクレールはライバルの大記録に賛辞を送った。

「特に彼らは日曜日に違いを生んだ。土曜日は、こことスパを除けば、常にポールポジション争いができるペースがあると感じていた。でも日曜日は彼らの方がもっと良い仕事をしていたんだ」

「マックスは素晴らしいシーズンを送っているし、レッドブルと同様、世界タイトルに相応しい。来年に向けて、僕らは特に日曜日を改善したいと考えている。望み通りの一貫性がないように思えるからね」