アルピーヌのフェルナンド・アロンソは、F1メキシコシティGPの決勝レースを9番手からスタート。レース終盤には7番手につけていたものの、ここで信頼性トラブルに見舞われ、無念のリタイアとなった。

 V6エンジンの1気筒を失うトラブルにより出力がダウンしたアロンソは、残り20周ごろからペースが落ちていった。

 アロンソは無線で『信じられないよ! なんてシーズンだ』と嘆いていた。そしてその後、リタイアの直前にはトラブルが悪化。マシンから明らかな異音が発生し、9番手に踏みとどまっていたアロンソはランオフエリアでマシンストップ。残り6周のところでリタイアとなった。

 レース後、取材に応じたアロンソは「14号車には常に信頼性の問題がある」と指摘。それまでのレースは「並外れた」ものだったと皮肉たっぷりに語った。

「毎戦1台か2台しかリタイアしないのに、いつも14号車がいるのはすごいことだよね」

「残り20周でシリンダーが1本減ってしまい、5気筒で走っていたんだ。パワーは20%落ちていた。マクラーレンとチームメイトに20秒差をつけていたので、それまでのレースは並外れていたよ。オースティンとここが、ペース的に(今シーズンの)ベスト2レースだと思う」

「最終的にブローアップしたから、僕らはクルマを止めたんだ」

「今年は5基のエンジンがブローアップしたんだ。オーストラリアでは予選で問題が発生し、オーストリア(のスプリント)ではマシンがブラックアウトしてスタートすらできなかった。だから19レースのうち、半分前後のレースでポイントを獲得できていないんだ」

「でも、今の僕たちにできることはないんだ」

 単に自分たちの運が悪かっただけだと思うかと聞かれたアロンソは「いや、僕たちは準備不足だと思う」と答えた。

「このエンジンはレースをフィニッシュできない。僕らのように6〜7基のエンジンを交換し、それでも完走できないなんて、運が悪かったとは言えない」

「彼らには冬の間にやるべきことがあると思う。それがたくさんじゃないと良いね」

 アルピーヌが使用するルノー製パワーユニット(PU)はこれまで、レッドブル(実質的なホンダPU)やフェラーリ、メルセデスといったライバルたちに後れを取っていると言われてきた。

 そのためルノーは、PU開発が凍結される今季に向けてパフォーマンスアップに注力。その甲斐あって、出力面で大きな成果こそあったものの、その分信頼性は犠牲になった。アルピーヌのテクニカルチーフであるパット・フライは、信頼性不足は”勇気ある”開発推進の結果であると述べている。

 メキシコでのリタイアによって、アロンソがチェッカーフラッグを受けられなかったのは今シーズン5回目となる。また、アルピーヌのチームメイトであるエステバン・オコンはメキシコGPを8位で終えており、2台のポイント差は11ポイントに広がった。

 現在ランキング9番手のアロンソは「僕自身のレベルは今の時点でとても高い。だけどシーズン終盤のランキングは、最低の部類に入るだろうね」と語った。

「ちょっと悔しいけど、僕にできることは何もない」