今季のF1アメリカGPで、アルピーヌのフェルナンド・アロンソは走行中にミラーを脱落させたことで、30秒のタイム加算ペナルティを科された。しかしアルピーヌはこれに抗議。これが認められ、最終的にアロンソは7位のポジションを取り戻すことに成功した。

 アルピーヌはこのペナルティに抗議したことで、オレンジボールフラッグが振られる基準について、一線を引くことができたと考えているようだ。

 アメリカGPの決勝レース中、アロンソはアストンマーチンのランス・ストロールと接触した。幸いにもその後も走行を続けることできたが、マシンにはダメージが及んでおり、レース終盤にはリヤビューミラーが脱落してしまった。それでもアロンソは7位でフィニッシュし、貴重なポイントを持ち帰ったように見えた。

 しかしこのアロンソのマシンについてハースは、安全な状態ではなかったと抗議。スチュワードはこの抗議を受理し、アロンソに30秒のタイム加算ペナルティを科すことを決断。アロンソは、15位に降格することになった。

 ただアルピーヌもこの裁定に抗議。結局はハースが最初に提出した抗議が遅すぎたとの理由で、アロンソへのペナルティは取り消されることとなり、最終的に7位を手にすることになった。

 ハースは今季、フロントウイングの翼端板が外れかけているとして3回にわたってオレンジボールフラッグを振られ、入賞のチャンスを逃していた。にもかかわらず、アメリカGPでミラーが脱落したアロンソのマシンにオレンジボールフラッグが振られないのは一貫性を欠くとして、抗議を提出したのだった。

 ただアルピーヌのスポーティングディレクターであるアラン・パルメインは、FIAの最終的な裁定を歓迎し、オレンジボールフラッグを振るのを正当化する上で十分と見なされる損傷についての話し合いに励まされたと語った。

「FIAの技術部門と、非常にポジティブな話し合いを行なった。そして少し行き過ぎであることに、彼等は同意したと思う」

 パルメインはそう語った。

「おそらくハースを除けば、我々の責任ではないものの、事故によってミラーが脱落したと思った人は誰もいないと思う。そしてアロンソは素晴らしいレースをした。7位をキープすべきだったと思う」

「今後はミラーのような小さな損傷、翼端板やブレーキダクトといった非構造的なモノであれば、オレンジボール旗が出される違反とは見なされないだろう」

「これはまだ進行中の問題だ。技術諮問委員会とスポーティング諮問委員会で、これらのレベルについてさらに議論すると思う。しかし今回のことで線が引かれた」

「これにより、より良いレースができることを期待している」

 パルメイン曰く、FIAのテクニカルチーフであるジョー・バウワーと、FIAのシングルシーター技術部門責任者であるニコラス・トンバジスは、リヤビューミラが脱落した程度でオレンジボール旗が振られることはないだろうと語ったとも明かした。