平川亮、”予想外”のルーキーイヤーWEC王者に喜び「この瞬間を、チームと共に祝いたい」
8号車はバーレーン戦を前に、アルピーヌの36号車と同ポイント。決勝レースで先にゴールした方がチャンピオン輝くという単純な図式となっていた。
その決勝レースではトヨタ勢がアルピーヌ36号車を寄せ付けない強さを見せ、7号車が優勝、8号車が2位でワンツーフィニッシュ。トヨタが4シーズン連続でマニュファクチャラー&ドライバーズタイトルの獲得を決めた。
今シーズン、8号車にはドライバーを引退した中嶋一貴の後任として、同郷の平川亮が加入。平川は参戦初年度ながらWECでチャンピオンに輝いたのだ。なお日本人としては3人目のWECチャンピオンとなった。
レース後、平川は次のようにコメントを寄せ、まだ実感は無いとしつつも、”予想していなかった”チャンピオン獲得を大いに喜んだ。
「今日、我々の望んだ全てを達成することができました。とても嬉しいですし、この瞬間を、本当にその結果に値する働きをしたチームと共に祝いたいと思います」
「まだ実感はなく、慣れるのには時間がかかりそうです。WECをハイパーカーで戦うというのは、全て僕にとって初めての経験で、最初は大変な挑戦でした」
「僕自身の参戦初年度となった今シーズン、ル・マンで勝ち、また世界チャンピオンになれるとは全く予想していませんでした。それだけに、こんな僕を支えてくれたチームとチームメイトに本当に感謝していますし、このシーズンを戦ったことで成長できたと思っています」
「今日は、チャンピオン獲得の条件が分かっていただけに、とにかくリスクを冒さないことが重要であり、我慢のレースでした。僕の役割は、良いポジションで自分のスティントを走り抜くことであり、それは達成できたので満足しています」
なおチームメイトのブエミとハートレーはWEC及びその前身である世界スポーツカー選手権のトップカテゴリーを含めた歴史の中で、初めて3回のチャンピオンを獲得したドライバーとなった。
そして7号車ドライバーでチーム代表を兼任する小林可夢偉も、ダブルタイトル獲得を喜んだ。
「レースでは1-2フィニッシュを果たし、セブ(ブエミの愛称)、ブレンドンと亮がドライバーズチャンピオンを獲得、チームもマニュファクチャラーズタイトル獲得と、このレースでの目標全てを達成できました」
「この結果には本当に満足しています。今日も、シーズン中もずっと、チームとドライバー全員が素晴らしい仕事をしてくれました。日本の仲間や、シーズンを通して応援してくれたパートナーの皆様にも感謝いたします」
「今年は激戦が繰り広げられたシーズンでしたが、最高の結果で締めくくることができました。7号車のドライバーとしても、最終戦を勝利で終えられて最高の気分です。マイク(コンウェイ)とホセ(マリア・ロペス)は力強くレースを戦い、チームクルーも今年1年同じように、良く戦ってくれました」
「7号車としてはドライバーズタイトルを逃したのは残念ですが、8号車はチャンピオンにふさわしい戦いぶりでしたし、彼らのためにも良かったです。シーズン中はいつも、チームとドライバー共に素晴らしいチームスピリットで本当によく動いてくれました。この瞬間を全員で祝いたいと思います」