サインツJr.、F1スプリントで2番手浮上もフェルスタッペンと抜き際に接触「ブレーキングで攻めるしかなかった」
フェルスタッペンがメルセデスのジョージ・ラッセルにポジションを奪われる中、サインツJr.はポールスタートのケビン・マグヌッセン(ハースF1)らを抜き3番手で続いた。
フェルスタッペンがパフォーマンスを発揮できずにいる中、サインツJr.は19周目のターン1でフェルスタッペンのインに飛び込んだものの、抜ききる際に右リヤタイヤがフェルスタッペンのフロントウイングにヒット。このダメージにより、フェルスタッペンのフロントウイング翼端板が破損し、直後のバックストレートでパーツが後方に吹き飛ぶこととなった。
サインツJr.はフェルスタッペンに接触するつもりはなかったとものの、レッドブルが持つストレートでの優位性から、オーバーテイクを成功させるにはレイトブレーキングで飛び込むしかないと思っていたという。
「確かに限界に達していた」とサインツJr.はスプリント後に振り返った。
「レッドブルは追い抜くのがとても難しく、彼を抜くにはターン1でタイトに攻めるしかなかった」
「レッドブル相手の場合、ブレーキングでアグレッシブに攻めるか、それとも追い抜かないかのどちらかだ。レッドブルはストレートがとても速いから、ブレーキングで攻める必要があるんだ」
「少し接触してしまったのは申し訳ないけど、これがレースだ。結果を掴むためには、攻めることも時には必要なんだ」
2番手に上がったサインツJr.の後ろには、フェルスタッペンを抜いたメルセデスのルイス・ハミルトンが続いた。2台はソフトタイヤを履いたものの、サインツJr.はスプリントの最後まで自分のタイヤライフが残るかどうか心配していたという。
「通常、僕らはメルセデスより少しデグ(タイヤデグラデーション/性能劣化)が大きいし、彼らがかなりハードにプッシュしているのが見えたんだ。でもスタートと最初の数周はマックスやジョージとのバトルに加わりつつ、ポジションを上げることができた」
サインツJr.はそう語り、6基目の内燃エンジン(ICE)投入によって5グリッド降格を受ける決勝レースに向けて、次のように意気込んだ。
「日曜日はペナルティを受けることになるから、アグレッシブに攻めなきゃいけなかった。でも2番手が限界だったと思う」
「レースには満足している。満足しているんだ。ただメルセデスがここ数戦でペースを上げてきたみたいで、レースではとても速いんだ」
なお3番手となったハミルトンは、サインツJr.を追い詰めることはできなかったものの、スプリントでのメルセデス1−3を喜んでいる。
「この順位は本当に、本当に嬉しいよ」とハミルトンは言う。
「信じられないような週になっている。金曜日(予選日)は難しかったけど、土曜日はすごい観客の数だね」
「今回の結果は素晴らしいよ。僕らが日曜日のレースでフロントロウに並べるなんて、本当にすごいことだ。ここからチーム一丸となって、後続を抑え込めたら良いね」