マクラーレンのランド・ノリスにとって、F1サンパウロGPは苦しい週末となっている。とはいえ、それはパフォーマンス面が理由ではない。ノリスは決勝レースを6番グリッドからスタートすることになっている。

 というのは、ノリスは食中毒の疑いで木曜日のメディア対応をキャンセルし、ホテルで休養していたからだ。チームは代役としてニック・デ・フリーズを急きょスタンバイさせていたほどだった。

 しかしノリスはドライブが可能なまでに回復。金曜日のFP1と予選に出走し4番手を獲得。さらに土曜日のスプリントでは7番手まで後退したものの、ポールからスタートしたケビン・マグヌッセン(ハース)を抜き、上位3チームのすぐ後ろ”ベスト・オブ・ザ・レスト”のポジションを確保してみせた。

 スプリント終了後、ノリスは再び体調が思わしくなくなったことを認め、日曜日のレースに参加できるよう体調を整えるためにメディア対応などの仕事を免除された。

 チーム代表のアンドレアス・ザイドルは、ノリスのパフォーマンスがスプリントで損なわれた形跡はなかったと語った。

 ノリスの状態について、ザイドルは「一晩またしっかり休んだから、明日は大丈夫だと確信している」とmotorsport.comに語った。

「今日の目標であったケビンとのバトルを成功させるために、彼がどのようにレースに取り組んでいたか、どのようにタイヤを管理していたかを振り返れば、足りないものは何もなかったと思う」

 ノリスはマクラーレンにとって貴重な2ポイントをスプリント獲得した。この日、コンストラクターズランキング4位を争うライバルであるアルピーヌは、フェルナンド・アロンソとエステバン・オコンが接触し大打撃を受けただけに、この仕事は大きい。

 ダニエル・リカルドも14番手から11番手にスプリントでポジションを上げており、マクラーレンはアルピーヌに対してかなり優位な状況となっている。

「スプリントを終えて、かなり満足している。なぜなら、今日の目標はトップ3チームの後ろのマシンの中でベストな状態でフィニッシュすることだったからだ」

 そうザイドルは語った。

「トップ3チームの6台がやるべきことをやっていれば、我々には手が届かないということを認識する必要があるからね」

「ランドと7番手を獲得できたことはとても嬉しい。決勝でポイントを獲得するために、良いポジションでスタートできる」

「ふたつ目の目標はダニエルを前進させることで、予選で苦戦した彼を明日のポイント獲得のために良い位置につけることだった。この目標は達成できたので、今日の結果にはとても満足している」

「また、レースカーが良いものであることも確認できたと思う。そしてもちろん、アルピーヌのアクシデントもあり、コンストラクターズチャンピオンシップで主なライバルに対して、より良いポジションを確保できるようになった」

「これまではとても良かった。でもポイント配分が多いのは決勝だから、あまり浮かれてはいけない」

 ザイドルは、オコンとアロンソがそれぞれ17番手と18番手から決勝レースをスタートするにもかかわらず、アルピーヌが脅威となる可能性があると警告している。

「アルピーヌのレースペースはとても良いから、決して安心してはいけない。同時に、今週末の我々のマシンも、これまで見てきた限りでは良い状態にあるはずだ」

「しかし天気予報も見ると、何が起こるか分からない。だから、いつも通り、自分たちのことに集中する」

「そしてクリーンなレースができるようにして、アルピーヌよりも多くのポイントを獲得し、4位争いを維持したい」

 現在、マクラーレンは5ポイント差でアルピーヌを追っている状態。リードして最終戦アブダビGPを迎える大チャンスとなっている。