リカルド、最終戦アブダビGPで3グリッド降格。マグヌッセンとの接触に”全面的な責任”アリ
リカルドはオープニングラップで、タイトな右コーナーのターン8でマグヌッセンの右リヤに接触してしまった。これでマグヌッセンのマシンはスピン。リカルドの進路を塞ぐような形となった。リカルドはそれを避け切れず、2台は再び接触。このときのダメージで2台はリタイアとなった。
FIAのスチュワードはレース後にこの事故を調査し、リカルドに”全面的に”責任があると判断。通常、オープニングラップのインシデントにはある程度寛大な判断がされるが、今回はそれにはあたらないと裁定された。
結果、リカルドにはアブダビGPでの3グリッド降格ペナルティの他、2点のペナルティポイントが与えられた。ただ、リカルドは来季F1に参戦する予定はなく、ペナルティポイントも合計8点であるため、これは形式的なモノだと言えるだろう。
この出来事についてスチュワードは次のように指摘した。
「リカルドは1周目のターン8でマグヌッセンと接触し、マグヌッセンをスピンさせ、その後2台ともクラッシュした」
「マクラーレンの見解では、マグヌッセンはターン8の出口で前方にいる他のマシンよりも遅かったため、接近する割合を判断することが難しかったという説明だった」
「リカルドは、自分の見解では十分に減速していたのでマグヌッセンと衝突することはないと考えており、わずかに判断を誤ったと説明した」
「スチュワードは、このインシデントが無謀なものではなかったと認めた。しかしながら、この事故は2台間のものであり、複数の他車の影響を受けていないことから、”1周目の事故”とは言えないと判断した」
「スチュワードは、マグヌッセンはそのコーナーに対して通常の運転をしており、不規則な動きをしていなかったと判断した。したがって、スチュワードはリカルドに全面的に責任があると判断し、次戦の3グリッド降格を命じた」
リカルドのチームメイトであるランド・ノリスもエンジントラブルと見られる症状でリタイアしており、マクラーレンは決勝レースでノーポイントに終わった。
コンストラクターズランキング4位を争うアルピーヌは今回14ポイント加点。マクラーレンはリカルドのグリッド降格ペナルティを抱えながら、最終戦アブダビGPで19ポイント差の逆転を目指すことになってしまった。