レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、F1第21戦サンパウロGPの決勝レースでマックス・フェルスタッペンがチームメイトのセルジオ・ペレスにポジションを明け渡す指示を無視した一件について、フェルスタッペンとペレスは話し合いの末に握手を交わしたと明かした。

 インテルラゴス・サーキットで開催されたサンパウロGPの決勝レース。序盤の接触によりピットインと後方からの追い上げを強いられたフェルスタッペンに対し、ペレスはレースの大半をジョージ・ラッセル(メルセデス)の後ろ2番手で走行したが、レース後半にはルイス・ハミルトン(メルセデス)のオーバーテイクを許し3番手に後退した。

 その後セーフティカーが導入されたことで、ペレスは4番手カルロス・サインツJr.(フェラーリ)以下とのギャップを失い、レース再開後にサインツJr.やそのチームメイトであるシャルル・ルクレール、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、そしてフェルスタッペンにまでも抜かれてしまった。

 レッドブルは、ルクレールとドライバーズランキング2位の座を争っているペレスに選手権でのリードを維持させるべく、最終ラップでフェルスタッペンにペレスへポジションを戻すよう指示を飛ばした。しかし、フェルスタッペンはこれを黙殺……結果、フェルスタッペンがペレスの4秒前方の6位でチェッカーを受けた。

 レース後に、担当エンジニアからポジションを譲らなかった理由を尋ねられたフェルスタッペンは「二度と僕にそんなことを頼むな。OK?」と封殺。一方でペレスは「彼は、本当の自分がどんなヤツなのかを示したんだ」と無線で不満をぶつけた。

 レッドブルとしては、表彰台を逃した上にドライバー間の緊張感が高まることとなったサンパウロGP。”火消し”に追われるレッドブルのホーナー代表は、多くを語らなかったものの、最終戦アブダビGPに向けてドライバーは和解に至ったと示唆している。

「内部で話し合ったことについて踏み入って話すつもりはない。ドライバーたちは話し合いを行ない、握手をした。我々は次のレースに完全集中する」

 ホーナーはSky Sportsに対してそう語り、ペレスのランキング2位獲得に向けて、フェルスタッペンもサポートを行なっていくと明かした。

「我々はこのことを内部で議論しており、ドライバーたちも当然それについて話している。彼らはとてもクリアな状態だ」

「チェコ(編注:ペレスの愛称)がシャルルと同ポイントで、フェラーリはマシンを入れ替えなかった。チェコがランキング2位を獲得できるように、チームとしてできる限りのことをすべくアブダビへ向かい、それついてはマックスも全面サポートする」

 また、フェルスタッペンは自身の独善的な行動や言動がチーム内で許されると考えるようになっているのか、そう訊かれたホーナーは次のように答えた。

「ノーだ。我々はチームとして動き、チームとしてレースをする」

「我々のターゲット、優先事項は、チェコをランキング2位でフィニッシュさせることができるかということだ。(ドライバーズランキングでの1−2は)我々としても未だ達成できていないことだし、マックスもそのためにアブダビでベストを尽くすと約束してくれている。我々はそれを掴むためにアブダビでベストを尽くす」

「だからチェコとマックスは真剣勝負を挑むことになる」

 ホーナーは、シーズンを通してペレスが「ランキング2位を獲得するに相応しい」仕事をしてきたとして、アブダビGP以降での再発防止に向けて議論を進めていくと語った。

「我々はチームとして内部で話し合いを行なう。後のデブリーフィングではより大規模に議論を行なう予定だ」

「なぜ決勝レースで、そして週末を通してペースが上がらなかったかということも含め、大規模な話し合いになると思う。ただ重要なのは、問題は対処されているのだ。そして机上で全てを整理し、チームとして前に進んでいくのだ」

 サンパウロGPを終えて、ルクレールとペレスは290点で並んでいる。ヤス・マリーナ・サーキットで開催される最終戦アブダビGPでは、前でチェッカーを受けた者がランキング2位となる。