ハースF1チームは2022年最終戦アブダビGPを前にして、ミック・シューマッハーが今季限りでチームを離れることを明らかにした。

 2021年にハースからデビューしたシューマッハーに関しては以前から離脱の噂が絶えず、加えてフェラーリの育成プログラムからも外れる見込みだと報じられていた。そんな中でハースのギュンター・シュタイナー代表は、シューマッハーには残留の可能性もあると主張を続けていた。

 ただここ数週間で、ニコ・ヒュルケンベルグがシューマッハーの後任として加入するという気運が強まっていた。シューマッハー離脱が発表されたため、ヒュルケンベルグも加入も近くアナウンスされるものとみられる。

 ハースが発表した声明の中で、シュタイナーはこう述べている。

「ミック・シューマッハーのここ数年にわたる貢献に感謝したい」

「ミックのジュニアカテゴリーにおける経歴はよく知られており、彼はハースF1チームの活動の中で成長を続け、F1での初ポイントも獲得した」

「我々は別々の道を歩むことを選択したが、ミックの次のステップにおける成功を願っている」

 F1シートを失ったシューマッハーだが、来季もレギュラー参戦できる可能性はかなり低い。ハース以外で現在空いているレギュラーシートはウイリアムズのひと枠のみだが、ここにはF2参戦中のローガン・サージェントが収まる見込みであり、サージェントがスーパーライセンスを獲得できないという事態に陥らない限り、シューマッハーにチャンスはないと言える。

 そのためシューマッハーがF1との関わりを続ける場合、リザーブドライバーを務めるのが現実的な選択肢となるだろう。彼は複数のチームと交渉をしていると見られるが、最近はメルセデス入りが噂されている。

 ハースに2シーズン所属したシューマッハーだが、結局のところこの間に何度か大クラッシュを喫したことが、チーム内での立ち位置に影響を与えたと思われる。

 2021年はハースのマシンの競争力が低く、同じくルーキーのニキータ・マゼピンと苦しいシーズンを過ごしたが、今季は競争力の高いマシンを手に入れた。しかしチームメイトのケビン・マグヌッセンがシーズン序盤の特に競争力のある時期に結果を出したのに対し、シューマッハーにはそれができなかった。

 そればかりか、サウジアラビアGP予選とモナコGP決勝で大クラッシュを喫し、マイアミGPでは終盤にセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)と接触してポイント獲得を逃している。

 イギリスGPでは8位に入り自身初ポイントを獲得、オーストリアGPでは6位に入ったが、それ以降トップ10に入ることができず、シーズンを通じてマグヌッセンの半分以下のポイント獲得に留まっている。

 前戦サンパウロGPでは、すでにチーム離脱が決定していたと見られるものの、マグヌッセンがポールポジションを獲得したのに対してシューマッハーは最下位の20番手に沈み、話題となっていた。