フェラーリのマッティア・ビノット代表は、F1サンパウロGPの予選Q3でシャルル・ルクレールにインターミディエイトタイヤを履かせるというミスをしたことを受けて、チームの戦略プロセスを見直したいと考えている。

 F1サンパウロGPの予選Q3は今にも雨が降りそうな中でスタート。全10台のうち、ルクレール以外の9台がソフトタイヤで出走したが、ルクレールだけはインターミディエイトタイヤを履いてコースに出た。

 しかしコースはまだソフトタイヤでのアタックが可能なコンディションであり、チームの判断が誤っていたことは明らかだった。さらにはルクレールをピットに呼び戻す指示も遅れ、その後セッションが赤旗終了となったことで彼はタイムを出せず、予選を10番手で終えた。

 ルクレールは今季のチャンピオン獲得を逃して以降、残りのレースを来季に向けてピットストップの手順や戦略実行面の強化を目指していくとしていた。そんな中でまたしてもチームがミスをしてしまった形だ。

 ルクレールは予選後、「雨が降ると思っていたけれど、降らなかった。チームと話し合って、このようなコンディションで何ができるかを理解しようと思う」と、改善の必要性を訴えていた。

 フェラーリはその後、雨がすぐに降るという予報だったため、クルマごとに戦略を分けたかったからだと説明した。

 もし、フェラーリの予想通りに雨が降っていたら、スリックタイヤを履いていた他のドライバーは間違ったタイヤを履いていたことになり、ルクレールがポールポジションを獲得する鍵になったかもしれない。しかし、雨は思うように降らず、フェラーリは自らのミスを認めざるを得なかった。

 ビノットは昨今の異常気象のなかでは、良い判断と悪い判断は紙一重だと振り返る。しかし、そもそも2台で戦略を分けるという選択に至った意思決定のプロセスをよりよく理解するために、チームが一丸となることが重要だと彼は考えている。

 フェラーリが戦略を考えすぎているのではないかという懸念はないかと訊くと、ビノットはMotorsport.comに次のように語った。

「もちろんこのような天候になる場合、常に運次第になる」

「ケビン(マグヌッセン)がポールを獲得し、(ルイス)ハミルトンが8番グリッド、(セルジオ)ペレスが9番グリッドというのは、宝くじみたいなものだろう?」

「でも、我々はそれを間違えてしまった。なぜなら、そのとき我々だけがインターミディエイトを履いていて、スリックを履いていなかったからだ」

「そうした状況で、そういうミスは起こることだと思う。それに、その間違いが正しい判断に変わることもある。なぜなら、ほんの1分後に起こったかもしれない天候の変化なのだから」

「しかし、私がチームと一緒に見ているのは、そのような決断に至ったプロセスであり、それは決断そのものよりも重要なことだと思う。 それが正しかったのか、間違っていたのか。そして、他のチームがそうしなかったのに、なぜ我々はそうしたのか、とね」