ハミルトン、今季マシンとの”お別れ”が待ちきれず「テストが終わったら、2度とドライブするつもりはない」
W13はバルセロナで行なわれた最初のプレシーズンテストからトラブルを抱えており、チームはポーパシングやボトミングといった問題と戦いながらシーズンを過ごしてきた。
シーズン終盤は競争力を上げ、サンパウロGPではジョージ・ラッセルがハミルトンを率いてワンツーフィニッシュを決めたが、すべての問題が解決したわけではなく、アブダビGPでもそれが再浮上している。
メルセデスはレッドブルだけではなくフェラーリにも及ばず、ハミルトンが予選5番手、ラッセルが予選6番手となった。
「確かにこれほど大きなギャップは予想していなかった」
ハミルトンはMotorsport.comの取材に対し、そう語った。
「ストレートでコンマ6秒失っているんだ」
「オースティン(アメリカGP)以前のレースを彷彿とさせるような、バウンシングが戻ってきた。だから簡単なことではなかったんだ」
来年のマシンで取り組むべきことを尋ねられた彼は、W13の弱点がひとつだけではないことを明言した。
「ブレーキ、バウンシングがおそらくナンバーワン、ドラッグがおそらくナンバーツーだ。あるいはイコール・ナンバーワンかも知れない。他にもたくさんある」
「ダウンフォースはあるんだから、もっと効率のいいクルマを作ればいいんだ。チームのみんなは何が問題で、どこに問題があって、どこで失敗したのかを正確に知っていると思うし、次はそういう特徴を持ったクルマは作らないだろうと確信しているんだ」
「だから、火曜日(タイヤテスト)が終わるのを楽しみにしている。このクルマに乗るのはこれが最後だ。そして、もう二度とこれを運転するつもりはない。契約で要求するクルマの1台にはならないだろうね!」
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、マシンのパフォーマンスが不安定であることを認めた。
「メキシコやブラジルなど、我々のDNAのスイートスポットであるハイダウンフォースのサーキットではいいパフォーマンスを発揮できている」
「高速でストレートが長いサーキットでは、あまり競争力がない。我々は少しばかり空気抵抗の大きいマシンを持っている」
「だから、まだ我々は3番目のチームだと言える。でもかなり接近していて、適切なサーキットでなら勝てる。それがもっとも重要なことだ」