王者同士は引かれ合う? フェルスタッペン、ハミルトンと「なぜよくクラッシュするか分からない」
フェルスタッペンとハミルトンは2021年以降、5回ものクラッシュを経験している。初開催だった2021年サウジアラビアGPでの複数回の接触も、これに含まれている。
そのほとんどは、ふたりが激しいタイトル争いを演じた2021年シーズンに起きたものだ。2022年はメルセデスが新規則への対応に苦戦。レッドブル&フェルスタッペンは競争力を維持したため、ふたりが近い距離でレースを走るケース自体が少なかったこともその理由だ。
しかし、ジョージ・ラッセルが優勝し、メルセデスがワンツーフィニッシュを飾ったサンパウロGPで、再びフェルスタッペンとハミルトンが接触してしまった。
フェルスタッペンはフェラーリのシャルル・ルクレールとタイトルを争う中で、比較的クリーンなシーズンを送っていたにもかかわらずだ。
motorsport.comの独占インタビューに応じたフェルスタッペンは、自分のレーススタイルについて”妥協しない”と表現するのは正確か、特にハミルトンとの一連の出来事を考えるとどうかと聞かれ、次のように答えた。
「まあ、ここで何て言うかは気をつけなくちゃいけないけど、今年僕が戦ってきた相手とはみんな、本当にハードでアグレッシブなバトルばかりだった。でも接触するようなことはなかった」
「でもルイスの場合はどうやら違うようだ。正直なところ、よく分からないんだ」
「2022年は、僕たちはあまりバトルをしなかったんだ。でも、ブラジルで当たってしまった。それは僕の意図ではなかった。僕がその責任を負わされた(ペナルティを受けた)けど、それはフェアじゃなかったと思う」
「レーシングインシデントであれば、まだ納得できるんだけど……」
「でもよく分からないんだ。多分、世代の問題なんだろうね。僕たちはお互いをよく理解して、よりうまくレースするようになった」
「ルイスと、他のドライバーのレースのやり方が違うとは感じないんだ」
「あの前日(サンパウロGPのスプリント)のジョージの時には、信じられないバトルをしたんだから。ドアを閉めて防御し、お互いにブレーキを遅らせてね」
「それはとても楽しかったし、メインレースでも同じようにあんなバトルをしようと思っていたんだ。でも残念ながらうまくいかなかった」
フェルスタッペンは、ハミルトンとのレースについて慎重に議論する必要があると感じている理由について、次のように語った。
「イギリスでは、これがすぐに批判として受け取られてしまって、非難されてしまうんだ」
「僕はいつもルイスがこのスポーツで成し遂げたことをすごく尊敬しているんだけど、だからこそなぜ僕たちが、他の人たちとやってきたようなレースをできないのかが本当によく分からないんだ」
「もちろん、アプローチの仕方は人それぞれだ。シャルルはジョージと違うし、カルロス(サインツJr.)やチェコ(セルジオ・ペレス)も、誰もが少し違うんだ」
「これについては気をつけなくちゃいけない。すぐに批判だと受け取られて、批判されてしまう。それは僕の本意じゃないんだ」