電動バイクで争われるレースシリーズであるMotoEは、2023年からドゥカティによるワンメイクマシンの供給が開始される。テストも間近に迫って来ている中、使用されるマシン『V21L』の生産が順次進められている。

 ドゥカティは2021年にMotoEへのマシン供給が発表されると、その年の末にはプロトタイプのテストを開始。以来、着々と準備を進めてきた。

 2023年のMotoEは全8戦16レースで争われ、5月に開幕を予定している。プレシーズンテストは3月6日から3日間の日程で行なわれるため、ドゥカティもそこに向けてマシンを準備している最中となっている。

 VL21の生産は昨年12月からスタートしており、2月中旬までに全23台(レギュラーライダー18台、スペア5台)を完成させる予定だ。

 ドゥカティのクラウディオ・ドメニカリCEOは、VL21の生産開始に合わせて次のようにコメントを寄せた。

「ドゥカティMotoEの生産開始は、このプロジェクトによって二輪車の未来を深く研究している我が社にとって、歴史的な瞬間だ。これは愛好家がドゥカティのバイクに期待する重量やパフォーマンス、航続距離をそなえた電動バイクの生産を可能にするための備えとして、我々がノウハウを築くべく投資している重要な分野なんだ」

「我々は将来の公道走行可能なドゥカティの電動バイク像の形成を可能にすることを目指しており、社内の人材とスキルを開発するためにこの新たな冒険に取り組んでいる」

「MotoEプロジェクトは内燃エンジンのCO2排出量をゼロとする合成燃料の研究とともに、製品のCO2排出量削減に貢献する重要なステップとなっている。環境の持続可能性は、地球のデリケートなバランスを維持するためにも全ての個人や企業が優先事項を高く持って考慮する必要があるものだ」