角田裕毅とニック・デ・フリーズのコンビで2023年シーズンを戦うアルファタウリは、中央ヨーロッパ最大の石油およびガス企業であるPKNオーレンと、複数年にわたるパートナーシップを結んだことを発表した。

 オーレンは昨シーズンまで、アルファロメオと冠スポンサーとして契約を結んでいた。しかしそれも昨年限りで終了。オーレンは新たなパートナーに、アルファタウリを選んだ。

 このパートナーシップ締結により、オーレンのロゴがまもなく発表されるニューマシンAT04のリヤイングやドライバーのウエアなど、複数箇所に入れられることになるという。

 オーレンはアルファタウリをサポートすることで、ブランドの認知度を高め、国際的な活性化を促進するためのマーケティングに活用するという。

「オーレン・グループは、中央ヨーロッパで最も重要なマルチユーティリティ企業であり、1億人以上の顧客にサービスを提供している。当社の戦略目標を達成するには、グローバルなブランド認知度を高めることは必要不可欠だ」

 PKNオーレンのダニエル・オバジテクCEOはそう語った。

「グループの収益のほぼ半分は、海外での販売によるものだ。そのため我々は、一貫してスポーツにおけるスポンサーシップに注力している。このことは、最も権威あるレースシリーズにおける、我々の存在のベースになっている」

「F1での露出により、世界中の何億人ものファンにリーチし、何年にもわたってポーランドと海外で一貫したマーケティング戦略を構築してきた。スクーデリア・アルファタウリとの新たな提携により、このスポーツの可能性を引き続き活用していく」

 またアルファタウリのフランツ・トスト代表は、次のようにコメントを寄せて、PKNオーレンとの契約を歓迎した。

「チームとして、このポジティブなニュースで2023年シーズンをスタートできるのを嬉しく思う。オーレンは中央ヨーロッパの石油およびガス会社のひとつであり、今回のパートナーシップにおいて、チームが提供するグローバルなプラットフォームを通じて、同ブランドの認知度をさらに高めることができるだろう」

「2月にニューヨークで発表される新車に、彼らのロゴが貼られるのを楽しみにしている。このパートナーシップが、今後数年でどうなっていくのか、非常に楽しみにしている」

 なお前述の通りオーレンはポーランドの企業であり、アルファロメオにスポンサードしていた昨年までは、同国出身のロバート・クビサをリザーブドライバーとして起用、テストやフリー走行などで走らせていた。しかしオーレンのパートナーがアルファタウリになったことで、クビサはリザーブドライバーとしての立場を失うことになる模様。アルファタウリのリザーブを務める可能性もないものと考えられている。つまり昨年最終戦アブダビGPのFP1が、クビサにとって最後のF1走行だったのかもしれない。

 一方オーレンを失うことになったアルファロメオは、オンラインベッティングの会社であるステークとのパートナーシップを締結。チームの名称がアルファロメオF1チーム・ステークになるという。