スーパーフォーミュラ、ホンダ陣営に新チーム発足!『TGM Grand Prix』が2台体制で参戦、ドライバー等は後日発表
今季のスーパーフォーミュラは、ホンダ陣営、トヨタ陣営が共にチーム、ドライバーのラインアップを発表済。しかし昨年ホンダ/M-TECエンジンを搭載して2台体制で参戦したTEAM GOHの参戦可否は不透明な状況が続いていた。そんな中で、同チームのオペレーションを担当していたセルブスジャパンが昨年のTEAM GOHの車両で参戦を継続させるのではないか……そんな噂は根強かった。
そして今回、『TGM Grand Prix』なるチームの新規参戦が発表された。オペレーションを担当するのはセルブスジャパンとのことで、チーム代表も昨年のTEAM GOHと同じく池田和広氏。実質的なTEAM GOHの後継チームと言って差し支えないだろう。
またTGM Grand Prixはスーパーフォーミュラに2台体制で参戦することとなった。当初はTEAM GOHの後継チームが発足した場合も1台体制になるという見方が有力だったが、ホンダによるエンジンの追加供給によって2台体制が実現した。
これまでは、ホンダから供給されるエンジンの基数は10基が上限ではないかと言われていた。そして今季はTEAM MUGENが2台、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGが2台、TCS NAKAJIMA RACINGが2台、ThreeBond Drago CORSEが1台という体制。それらに加え、B-Max Racing Teamが昨年の1台体制から2台体制に拡充することが既に発表されており、10基を上限と考えた場合、残されているエンジンは1基だったのだ。
そもそも、昨年2台を走らせたTEAM GOHは1台が新規購入した車両だったが、もう1台はホンダ陣営の他チームから渡ってきた車両だった。そして2023年シーズンに向けては、その車両(とエンジン)が再び他チームの元へ渡った。そのためセルブスジャパンは昨年12月の合同/ルーキーテストにて、『TEAM TBD』の名前で1台だけを走らせるにとどまったのだ。
しかしmotorsport.comの取材によると、関係各所で様々な調整が行なわれた結果、ホンダが11基目のエンジンを供給することになったという。そしてTGM Grand Prixは昨年のTEAM GOHの1台に加えて新たに車両をオーダーし、2台体制が整った……ということのようだ。
そして注目のドライバーや監督といった体制の詳細に関しては、後日発表されることになっている。ただこれまでmotorsport.comに入っている情報を総合すると、大湯都史樹とジェム・ボリュクバシが起用される可能性が高いと思われる。
大湯は2023年のスーパーフォーミュラに参戦するにあたり、TEAM GOHへの移籍を希望していたと言われている。そんな中でTEAM GOHの今後が不透明となり、昨年12月のホンダ体制発表でもスーパーフォーミュラの体制にTEAM GOHと大湯の名前がなかったことで、その去就には注目が集まっていた。しかしTGM Grand Prixの発足により、シリーズへの継続参戦が叶いそうな状況にあると言える。
ボリュクバシは昨年12月のテストで来日し、“TEAM TBD”のマシンを走らせたトルコ人ドライバー。昨年はFIA F2に参戦しており、eスポーツでも活躍していることからファンも多い。彼との契約の話に関しては、テスト参加後、12月末の段階で進んでいたものと思われる。
また監督に関しても明らかにされていないが、既報の通り昨年TEAM GOHの監督を務めた山本雅史氏は続投しない模様。今後の展開にはドライバー人事も含めて注目したい。