元F1ドライバーのマーク・ウェーバーは、レッドブルが2021年の予算を超過したペナルティを受けているものの、2023年も”最も危険なチーム”であり続けると考えている。

 2022年はマックス・フェルスタッペンが史上最多のシーズン15勝を挙げて自身2度目のドライバーズタイトルを獲得。セルジオ・ペレスも2勝を挙げ、レッドブルは2013年以来となるダブルタイトルを獲得した。

 特にシーズン後半、レッドブルの勢いは圧倒的であり11戦で10勝をマークしている。その中で唯一レッドブルに黒星をつけたのはメルセデスであり、サンパウロGPでジョージ・ラッセルがチームに今季唯一の勝利をもたらしている。

 新レギュレーション初年度に苦しんだメルセデスは、2023年に向けて問題を修正してくると考えられており、フェルスタッペンを含む多くの人が2023年のタイトル争いはより厳しい戦いになると予想している。

 しかしウェーバーは、フェルスタッペンのそうした予想は”お行儀の良い”コメントであり、レッドブルが今年のタイトル争いで最も手ごわい存在であり続けると考えている。

 2007年から2013年までレッドブルでレースをしたウェーバーは「レッドブルは依然として開幕から最も危険なチームだ」とmotorsport.comに語った。

「実際、誰もがすべての面でパフォーマンスを向上させなければならない。メルセデスは信頼性が高く、フェラーリはもちろんそれほどでもないことがわかった。しかし、レッドブルは信頼性が高く、すべてのサーキットで強かった」

「そしてマックスは、まさに”F1プラス”といった感じだ。私にとってのハイライトは、スパでの彼の走りを見たときだ。あれは信じられないほどだった」

 レッドブルは2021年の予算を超過したペナルティとして、空力開発の割当が10%削減されている。チームはこの制裁がマシン開発に大きな影響を与えると断言している。

 ウェーバーはこの影響について、次のように述べている。

「そのペナルティがどれだけの影響を及ぼすかは誰にも分からない。だが、彼らはそれを補えるだけのクリエイティブな人材を十分確保できているはずだ」

「だがメルセデスが今年、どれだけ諦めたのかも我々には分からない。ある意味、諦めるというのは適切な言葉ではない。常に学べることはあるからね」

「つまり昨年と2023年のマシンの間で、時間や研究開発、そして予算をどう配分したかということだ」

「それらの要素のおかげで、来季の第1四半期がどのように展開されるか、魅力的なモノになるだろう」

 レッドブルは2月3日にニューヨークで、メルセデスは2月15日にそれぞれ2023年シーズンを戦うニューマシンを発表する予定となっている。