ヒュルケンベルグ、3年ぶりのF1本格参戦も「マシンの走らせ方が変わった訳じゃない」体力的にも”テスト段階では”問題ナシ
2019年末にルノーのシートを失って以降、ヒュルケンベルグはレーシングポイントとその後身のアストンマーチンでリザーブドライバーを務めてきた。その間5度に渡って代役参戦を果たし、ピンチヒッターとして印象的な走りを度々見せつけてきた。
ヒュルケンベルグはF1でリザーブドライバーを務めていた一方で、他カテゴリーに出場することはなく、F1のTVコメンタリーなどを行なってきた。
しかし、ヒュルケンベルグはF1マシンを走らせる上でそうしたブランクは問題ないと明かしている。
「このスポーツで再び仕事を始めてから12ヵ月が経つけど、完全に離れていた訳じゃない」とヒュルケンベルグは言う。
「マシンが変わったり、タイヤが変わったりと色々変化はあるけど、レーシングカーを走らせるということに関しては法則や物理が変わる訳じゃない」
「その中で、自分のマシンをどうなっているのかを理解し、それを使って仕事をしなければならない。その点では驚いていないよ」
「正直、僕らの立ち位置は分からないけど、もちろんクルマは完璧じゃない。取り組むべきところや改善すべきところはある」
「でも僕にとって重要なのは自分がマシンに乗っている時に、マシンが僕を操っているんじゃなくて、自分がその手綱を握っているという感覚だ。今のところ、悪くはない感じだよ」
ヒュルケンベルグはテスト初日〜2日目を合計して、ほぼ決勝レース2回分となる119周を周回。2022年シーズン終了後に行なわれたアブダビテストでは疲労を隠せないようだったが、オフシーズンのトレーニングを通して開幕戦へ向けた準備が整いつつあるとヒュルケンベルグは言う。
「ずっと良い状態だ。テストとは言え、走行と走行の合間には休憩時間もあるし、速いラップ、遅いラップ、速いラップの繰り返しで、それほど体力は必要ないんだ」
「いい感じだ。初日は熱い中連続走行をやったけど問題ないよ」
また、シーズン開幕に向けた手応えを訊かれると、彼は次のように答えた。
「完全に掴むということはないよ。これは学び続けるモノで、レースやイベントでより多くの走行距離を稼ぐ度にその成長曲線はドンドン上がり続けていくと思うんだ」
「マシンがアップデートされれば、また状況が変わり、調整し、適応し、常に改善し、学び続けることができる。どこかに届くといったモノじゃなくて、継続的なプロセスなんだ」
「ただもちろん、僕はまだ全開じゃない。来週、どこまで攻めれるかどうかを見極めてみたいと思う」