F1アカデミーのマネージングディレクターにスージー・ウルフが就任。若手女性ドライバーの目指す”星”に
彼女はテストドライバーの他にドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)に参戦し、2018年から2022年にかけてはベンチュリー・フォーミュラEチームの代表兼CEOを努めてきた。
そうした活動の傍ら、ウルフはモータースポーツへの女性参画を促進するために考案されたプログラム「Dare To Be Different」イニシアチブを立ち上げ、その後はダブリンで開催された2023年ペンデュラム・サミットなどの主要会議で基調講演を行なってきた。
ウルフは2022年のF1最終戦アブダビGPで発足したF1アカデミーのマネージングディレクターに就任し、FIA F2及びFIA F3の代表であるブルーノ・ミシェルと共にF1のステファノ・ドメニカリCEOの直属となる。
マネージングディレクター就任に際して、ウルフは「F1ピラミッドの上位カテゴリーでの成功に向けた道筋を作ることに焦点を当て、モータースポーツにおける女性の才能発掘をリードする役目を負う」と記されている。
ウルフは次のように語っている。
「F1アカデミーは、モータースポーツのエリートレベルへ向かう才能あふれる女性を見つけ、サーキット内外で育成するための最良の構造を作り上げることによって、我々の業界に真の変化を促す機会をもたらします」
「やるべきことは沢山ありますが、このことを正しく実施しようとする明確な決意があります」
「世界中の女性が夢を追いかけ、才能と情熱、そして決意があれば何でも達成できるということを気づかせるキッカケになるはずです」
「これは私がこれまで培ってきた経験、多様性やエンパワーメントに対する情熱を組み合わせた、私のキャリアにおける重要な新章の始まりでもあります。プロとして同様に、私個人にとっても意味のある役割を託してくれたステファノに感謝したいと思います」
F4レベルのタトゥース製シャシー『T421』を使用し、ARTグランプリやプレマ、カーリンなどジュニアカテゴリーで名を馳せたチームが参画するF1アカデミー。初年度となる2023年シーズンは4月28日〜29日にオーストリアのレッドブルリンクで開幕を迎え、10月下旬に開催されるアメリカGPの前座レースで最終戦を迎える。今シーズンは全7戦で構成される予定だ。
ウルフのマネージングディレクター就任に伴い、ドメニカリは次のように語っている。
「スージー・ウルフがマネージングディレクターとしてF1アカデミーに参加することは素晴らしいニュースだ」
「スージーはドライバーとしてもチーム代表としても、モータースポーツの最高峰に到達するために何が必要かを理解している素晴らしい人物だ」
「彼女は、私たち全員とレースピラミッドの中で進歩の道を歩むドライバーにとって、大きな利益となる豊富な経験と実体験を有している」
「F1アカデミーは、より多様的で包括的なスポーツとなることを目指す我々F1の計画において、非常に重要な役割を果たすと信じている」