【MotoGP】ヤマハ、テスト最終日に大きな前進か? 旧仕様の活用で、クアルタラロも笑顔「かなりいい感じ!」
クアルタラロはテスト初日の走行を終えた後、開幕戦への準備が間に合っていないと厳しい警告を発していた。
しかしオフシーズンのテスト総決算となったテスト2日目、ヤマハが前年仕様のセットアップを施すことを提案。この決断が功を奏し、クアルタラロはバイクとの一体感が感じられるようになったと、表情を一変させた。
タイムにもそれが如実に表れており、3番手となる1分38秒302をマーク。前日よりも1.3秒のタイムアップを果たしたのだ。
「今日は大きな一歩を踏み出すことができた」と、クアルタラロは語った。
「基本的には、昨年のエアロ・パッケージや古いセッティングのマシンを少し使っていて、それがうまくいっていたんだ」
「どこに問題があるのかがよくわかった。いや、本当に良かったよ。バイクとの一体感を感じることができた。このコースで1分38秒3は出したことがないんだ。だから、かなりいい感じだと思う」
「僕たちはより良いポジションにいる。まだ望んでいたところとは違うけれど、大きな一歩だと思う」
「レースとテストはグリップが少し違うから、それが助けになってくれることを期待している」
クアルタラロは現在、2022年型シャシーのセットアップとエアロパッケージを、2023年型エンジンと組み合わせて走らせている。
「それは新しいパーツじゃないんだ。基本的には古いモノなんだ」とクアルタラロは付け加えた。
「でもセットアップに関してはかなりうまくいっていた。昨日のタイムアタックは1分39秒6だったんだ」
「それに今日はレースペースで1分39秒前半や38秒台後半が出せた。だからペースは1秒近く速いんだ。タイヤが上手く機能するようになっただけじゃなくて、体力的にも楽になった」
「昨日はバイクがタフで、曲がらなかった。基本的に最悪の事態だったけど、今日は良い状態に戻っている」
テストライダーのカル・クラッチローやスポーツ・ディレクターのマッシモ・メレガリなど、ヤマハの関係者はここ数ヵ月、これまでにないほどヤマハが2023年のマシン開発に懸命に取り組んでいると語っていた。
クアルタラロは、ヤマハのパッケージが目に見える形で改善されたことに満足しているが、ここ数年はほとんど進化がなかったことを考えると、2023年に行なった変更はやりすぎだったと考えているようだ。
「4年間、基本的にはほとんど同じマシンを使ってきたと思う。しかし、今年はかなり変化している。他が一歩一歩前進しているだけに、やりすぎだと思う」
「いきなり全く違ったモノになり、僕としては迷子になってしまったと思う。過去に使っていたものを細かく修正をして取り戻したんだ」
「シーズン序盤は難しいだろうけど、ヤマハが作業を続けていくつかのものを持ち込めば、シーズン後半にはそこに到達できると思う」