インディ佐藤琢磨やGT500アステモを支援中のデロイトトーマツ、新コミュニティを立ち上げ。モータースポーツ、サッカーなど多種目の垣根超えさらなる力に
デロイトトーマツは主戦場となるコンサルティングにおいて、グローバル経営環境が不透明になっていく中で、新しい経営資源が必要なのではないかと考えているという。そして、人・モノ・金・情報に次ぐ”第5の経営資源”を、コミュニティに求めたと語る。
そしてそのコミュニティの一つとして、スポーツに注力してきたと代表執行役社長の佐瀬真人は背景を説明した。
また、スポーツビジネスグループリードの宮下剛は、グループが目指すこととして『エンパワー・コネクト・ビヨンドスポーツ』の3つを挙げている。
彼らは従来のデロイトトーマツと選手・チーム、という1対1の関係性ではなく、競技・種目の垣根を越えたn対nの関係性によって日本のスポーツビジネスの発展、ひいてはスポーツを基点としたデジタルテクノロジーの発展、地方創生、ビジネスにおける国際競争力の強化など様々な社会課題の解決を図る取り組みだと説明している。
そして、これまで個別の競技ごとにコミュニケーションをとっていたものを、今回発表されたコミュニティで共に推進していくことになると宮下は語った。
なお立ち上げにはソーシャルインパクトパートナーのJ3リーグ所属クラブ「FC今治」、テクニカルパートナーでインディカー・シリーズに参戦中の佐藤琢磨、スーパーGT GT500クラスに参戦するレーシングチーム「Astemo REAL RACING」、プロBMXチーム「GANTRIGGER」、そしてビジネスパートナーのBlue United Corporation、Little Sunflower、日本プロサッカーリーグが参加しており、それぞれの代表者・選手らが会見に出席して想いを語った。
中でも世界三大レースのひとつに数えられる北米のインディ500で2勝を果たしている佐藤琢磨は、会見の中でコミュニティの重要さという点について次のように語っている。
「コミュニティ同士の集りというのは、そのスポーツ、あるいは文化芸術をどれだけ広めていきたいか、楽しみをもっとたくさんの人に知ってもらいたいかということだと思うんです」
「僕がレーシングドライバーとしてできることは非常に小さいんですけども、デロイトさんと今回もたくさんのプロフェッショナルアスリートが揃っています」
「それぞれのコミュニティはあると思いますがそこの垣根を超え、新しい世代・新しい分野の方に、それぞれのスポーツや文化の良さで、地域の活性化などにつながれば、皆がハッピーになり、応援してくれる方も増えると思います」
「そして、こういった統括的なプラットフォームが、デロイトさんの強さなのかと思います」
「一緒にレース活動の一環としてやっていく中で、今後コミュニティを広げていくことで、豊かな生活や子どもたちが夢を盛ってチャレンジできるような、そんな活動に貢献させて貰えればと思って一緒にやっています」
なお佐藤は2023年シーズンもインディカー・シリーズに名門チップ・ガナッシ・レーシングへ移籍して参戦するが、体制としては通年ではなくインディ500を含むオーバル5戦への出場となっている。