ウイリアムズF1は、新しい最高執行責任者(COO)としてフレデリック・ブルソーを起用することを明らかにした。

 ウイリアムズは2022年に導入された新レギュレーションへの適応がうまくいかず、コンストラクターズランキング最下位に終わった。

 これを受けてチームのオーナーであるドリルトン・キャピタルはチームの再編成を進めている。CEO兼チーム代表のヨースト・カピトとテクニカルディレクターのフランソワ-グザビエ・デメゾンが昨年12月に退任したほか、2014年からチームに在籍していたエアロ部門のトップ、デビッド・ウィーターもチームを離れている。

 メルセデスの元戦略責任者であるジェームス・ボウルズが新チーム代表に就任したものの、技術部門のトップを欠いたままシーズンに突入したウイリアムズ。現在はデザインディレクターのデイブ・ウォーナーが暫定的にその役割を担っている。

 そんな中、チーム再編の一環として新たにフレデリック・ブルソーが4月からチームのCOOを務めることが明らかとなった。

 ブルソーはモータースポーツではなく、航空宇宙産業でキャリアを積み重ねてきた人物だ。

 彼は1997年に、ジェットエンジンのマニュファクチャラーであるプラット&ホイットニーに入社。幹部クラスまで昇格し、2022年4月に同社のオペレーション担当副社長に任命され、サプライチェーンも統括していたやり手だ。

 ウイリアムズ・レーシングの取締役会長であるマシュー・サベージは、次のように述べている。

「ウイリアムズ・レーシングの変革に貢献できるエネルギッシュで経験豊富なリーダーとして、フレデリックを迎え入れることができ、大変うれしく思っている」

「フレデリックのキャリアはショップフロアで始まり、直近の職務では、世界各地の製造拠点や1万人以上の従業員を抱える事業所の運営など、航空宇宙産業の世界的な事業を統括してきた」

「彼はウイリアムズ・レーシングの旅に大きく貢献してくれると期待している」

 ブルソーは「新しい旅に出発し、夢の実現に向けて努力することほど素晴らしい気分はない」と語った。

「エキサイティングなシーズン開幕となったし、F1で伝統あるチームに参加することを楽しみにしている。チームのみんなと一緒に、この組織の未来を築くために、スタートを切りたい」