フランチェスコ・バニャイヤは、2023年シーズンの勢力図について、自身が所属するドゥカティとアプリリアが2大巨頭となってくるだろうと予想している。

 MotoGPのシーズン開幕前最後となるポルティマオテストが先日行なわれ、バニャイヤが2日間ともにトップタイムを記録。ディフェンディングチャンピオンとして、順調な滑り出しとなっていた。

 またドゥカティで好調なのはバニャイヤだけではない。2月のセパンテスト3日間でもドゥカティ陣営が最速タイムを独占しており、5日間のプレシーズンテスト全てをドゥカティ陣営が最速で終えている。

 もちろんテストはテストであり、単純にこのタイムを勢力図に当てはめれば良いわけではない。しかし実際にマシンをコースで走らせているライダーとしても、今年のドゥカティは強力だと感じられているようだ。

 テスト終了後にバニャイヤは、2023年の勢力図について聞かれると、自分たちドゥカティと、アプリリアが強力だという考えを示した。

「ドゥカティとアプリリアが、現時点では強力に見えた」

「彼らはかなり競争力があった。でも、何年か前のテストのほうが分かりやすかったし、正直判断を下すのも難しいんだ」

「今のところ、ペースやその他のモノを観察してみても、タイヤのテスト状況は分からないんだ」

「だから難しいね。でも現時点で言うと、昨年よりはアドバンテージがあるように見える」

「そういう風にも考えられるということだ。でもレースが始まる前からとやかく言いたくはない。僕は昨年その点でミスを犯しているからね。繰り返したくはないよ」

 ドゥカティ、そしてバニャイヤが今シーズンもタイトル候補の本命になってくるのは明らかだ。ただ、バニャイヤはチームの開幕戦での優勝争いの可能性は認めつつも、タイトル候補について言及することは避けた。

「僕としてはタイトル候補を、誰が有力だとかテスト中から挙げるのはあまり好きじゃないんだ。例えばマルク(マルケス/レプソル・ホンダ)がタイムアタックをしていなかったのを知らなかったように、他のライダーが何をしているのかは分からないからだ」

「だから誰が候補かというのはとても難しい。このテストの直後にレースをするというなら、僕らが優勝争いをしていく準備ができているというのは確かだけどね」

「それは明らかなことだ。でもとにかく、トップを争えるだけの十分な速さをもったライダーは複数いると思う」