【MotoGP】スプリントレース導入のMotoGP、2023年からどう変わる? 開幕前に知っておくべきこと
2023年のMotoGPは、史上最多となる全21戦で争われる。そして、最高峰クラスではレースウィーク2日目の土曜日に、従来の決勝レースの半分の距離で争われるスプリントレースが全戦で行なわれることとなった。
昨年半ばに決定したこの新フォーマット。MotoGPにとっても激変と言えるモノだが、改めてその情報を纏めておさらいしよう。
■そもそもスプリントレースなんて始めるのはなぜ?
新たにスプリントレースの実施が決まった背景には、MotoGPへの関心が低下していることが要因として存在している。シリーズを運営するドルナも、モータースポーツの世界でのMotoGPの地位を再構築しようとしている。
そのための試みは2022年3月にアマゾンプライムビデオで公開された新ドキュメンタリーシリーズとしても表れていた。しかしこのシリーズは様々な問題もあり、第2シーズンの製作は中止されてしまった。
彼らはMotorsport Networkと協力し大規模なファンの意見調査を実施。10万件以上の回答が寄せられ、その中で大きな支持を集めたアイデアのひとつが、既にF1やスーパーバイク世界選手権でも行なわれているスプリントレースの導入だった。
ドルナはスプリントレースの導入によって、現地と自宅観戦のどちらのファンにとっても、より価値のある週末を提供しようとしている。また、これによってスポンサーの興味をより集めることや、世界的な露出を後押しすることが期待されている。
■スプリントレースは何時行なわれるの? 週末の流れは変わる?
スプリントレース自体は、MotGPクラスの全戦で2日目に行なわれる。そして、レースウィークの流れには若干の変更が入ることになる。
レースウィーク初日はこれまでと大きな変化はない。プラクティス1は45分間、そしてプラクティス2は午後3時から1時間(前年比+15分)で行なわれる。なお、セッションはMoto3、Moto2クラスの後に行なわれる。
そして、昨年まではFP3までの総合タイム上位10名が予選Q2へ直接進んでいたが、2023年からは『プラクティス2までの総合タイム』で予選組分けが行なわれる。
2日目は朝(10:10)にフリープラクティスが行なわれる。昨年までで言うところのFP4に相当し、30分間の走行となる。
フリープラクティスが終わるとその後は予選がスタート。Q1とQ2が行なわれ、グリッドポジションが決定される。なおリバースグリッドなどは採用されておらず、スプリントレースと決勝レースどちらのグリッドも、この予選結果が反映される。
そして2日目午後3時からスプリントレースが実施される。
3日目のスケジュールは一部変更される。これまでは3クラスにウォームアップセッションが設けられていたが、2023年からはMotoGPクラスのみウォームアップセッションが実施。さらに時間も20分から10分に短縮される。その後は午後2時から決勝レースが行なわれるという形が基本だ。