GASGAS、エスパルガロが開幕3戦負傷欠場でも代役は立てず「ポルへのリスペクトを考慮した」決断と陣営明かす
エスパルガロは、アルガルヴェ・サーキットで行なわれているMotoGP開幕戦ポルトガルGPのフリー走行2回目にてターン10でハイサイドを起こしクラッシュ。グラベル奥に設置されていたタイヤバリアに激突し、顎や脊椎を骨折し、肺挫傷も負った。
エスパルガロはファロの病院での24時間の経過観察を経て、医師がバルセロナでの手術の可否を判断する予定となっている。
負傷の具合を判断するのはまだ時期尚早ではあるが、開幕戦から1週間後に開催されるアルゼンチンGPと4月中旬に開催されるアメリカGPまで復帰できる見込みが少ないことは明らかだ。
チームは開幕戦に加えて、以降2レースにおいてエスパルガロの代役を立てないようだ。
「ポルに対するリスペクトから、代役は立てない」
チーム幹部はグランプリ2日目、motorsport.comに語った。
「そして、彼がどうなっているのか、もっと明確な状況が分かったら、プランを考えるだろう」
ただ、FIMグランプリ世界選手権競技規則2023の第1章11.3条「エントリー」の2項によると「チームは出場辞退から10日以内に、出場資格のある的確な代理ライダーをエントリーさせる合理的努力をする必要がある」と規定されている。
KTMグループ内のテック3にとっては、既存のテストライダーから代役を立てることは容易であろう。KTMのテストライダーはこの冬から、4月末にヘレスで開催されるスペインGPをにワイルドカード枠で参戦するダニ・ペドロサに加え、ミカ・カリオ、ジョナス・フォルガーの3名体制となっている。
また、ポルトガルGPのスプリントレースでは、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)がルカ・マリーニ(VR46)の転倒に巻き込まれ、鎖骨を骨折する怪我を負った。この事故によりバスティアニーニは開幕戦とアルゼンチンGPを欠場することとなったため、ドゥカティは代わりのライダーを招聘することになるだろう。