ライコネン、F1とNASCARでは「何もかもが違う!」COTAでの比較でその差を実感。予選では”F1仲間”バトンと僅差
2021年限りでF1を引退したライコネンは、2022年8月のワトキンスグレン戦でトラックハウス・レーシングの”プロジェクト91”からNASCARカップデビューを果たした。27番手スタートから、ライコネンはピットストップのタイミングで一時8番手まで順位を上げたものの、バスストップシケインでのアクシデントに巻き込まれてクラッシュを喫し、レースを終えていた。
カップでの2レース目となる今回のCOTA戦でライコネンは、再びトラックハウス・レーシングの91号車シボレー『カマロZL1』Next Genカーを駆ることとなったが、この週末には同じくF1世界チャンピオンのジェンソン・バトンもスチュワート・ハース・レーシングのサポートを受けてリック・ウェア・レーシングのフォード『マスタング』を走らせる。NASCARのル・マン24時間参戦プロジェクトにもドライバーとして携わるバトンは、COTA戦を含めシーズン3戦に出場予定だ。
ライコネンとバトンの共演は、2017年のF1モナコGP以来である。今回の予選では、NASCARでは”1レース分”先輩のライコネンが22番手となり、24番手のバトンの前に立ったが、ラップタイム差はわずか0.033秒だった。
予選を終えて会見に出席したライコネンは、F1でのラストウィンを挙げたCOTAでのNASCARについて次のように語った。
「同じコースだけど、F1マシンとNASCARマシンではかなり違う感じだね」
「F1ではダウンフォースがあるから、多くのコーナーがストレートに近い。でもNASCARのマシンでは、もう少しトリッキーになるんだ」
「戻ってこれて嬉しいし、ここテキサスは良いところだ。上手くいくことを期待しよう。金曜日と土曜日から改善して、レースでどうするか試してみるよ」
ライコネンは昨年に続き、ロス・チャスティンとダニエル・スアレスのふたりをチームメイトにレースへ挑むこととなるが、チャスティンは昨年のCOTAで劇的な初勝利を挙げている。
そしてライコネンは、セッション後のブリーフィングもF1時代に慣れ親しんだモノよりも、新たなチームメイトとの”NASCAR流”のリラックスした雰囲気を気に入っているようだ。
「違う雰囲気だね」とライコネンは言う。
「F1では、ミーティングやその他色々なことが沢山あるけど、ここはもう少しリラックスしている。ミーティングはあるけど、やり方が違うんだ」
「マシンや詳細について僕はまだ経験がない。金曜日にチーム全体でミーティングを行なったが、彼らがマシンについてどう考えているのか、マシンをどうすべきなのかを聞いて評価することは良いことだと思う。ここのマシンについては、みんなが同じような苦労を抱えているみたいだけど、チームメイトがいて、彼らの話を聞いて、アドバイスをもらえるのは良いことだ」