【MotoGP】オリベイラ”撃墜”のマルケスを1レース出場禁止にすべきだ! エスパルガロ兄、一貫性のないMotoGPの裁定を痛烈批判
マルケスはアルガルヴェ・サーキットで行なわれたグランプリの決勝で、3周目にブレーキングを誤ってホルヘ・マルティン(プラマック)に接触し姿勢を乱すと、その前を走っていたオリベイラに衝突した。
クラッシュを喫したマルケスとオリベイラはこれによりリタイア。オリベイラは右足の打撲、マルケスは右手親指に骨折の疑いがあるとされている。
マルケスはこのクラッシュの責任を問われ、1週間後のアルゼンチンGPで2回のロングラップペナルティが科されることとなった。しかし、エスパルガロはこの裁定が不十分だと考えている。
ふたりの接触について意見を求められたエスパルガロは、次のように答えた。
「(昨年の)スペインGPでの中上(貴晶/LCRホンダ)のように、最低でも1レースは出場停止にしないといけないと僕は思う」
「僕にとっては、バカバカしいことだ。僕がルールを適用する訳じゃないから、知ったことではないけどね」
「ミゲルが元気なことを願うよ。ミゲルにぶつかったスピードは、膝を破壊する可能性があるからね。ブラッドリー・スミスがバルセロナで僕にぶつかって、膝を壊されたことがあるから分かるんだ。僕はそれで1年間、かなりの痛みに悩まされたよ」
また、MotoGPのレースディレクションはコース上でのインシデントに対する判断において、今回も批判を浴びることとなった。
土曜日のスプリントレースでファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)と接触したジョアン・ミル(レプソル・ホンダ)には、日曜日の決勝でロングラップペナルティが科された。
しかしスプリントでマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)と接触したアレックス・マルケス(グレシーニ)には同様の裁定が下されなかった。エスパルガロはこの矛盾を指摘し、MotoGPのレースディレクションの一貫性の無さを批判した。
「ひとつだけ理解できないことがある。僕らのバイクには無数のカメラが搭載されているんだ」とエスパルガロは言う。
「僕はドルナに対して、重量の関係でこれ以上いらないと言っているが、それでも僕のバイクには3〜4台のカメラが搭載されている。なぜ彼らはこれらのカメラを見て分析できないのかな? そんなに難しいことじゃない」
「100人のライダーがいる訳じゃなくて、20人だ。全てを繰り返すだけだ」
「僕にとって、ジョアンとファビオ、アレックスとマーベリックのインシデントは全く同じだった。ジョアンはクラッシュして、アレックスはクラッシュしなかったけどね」
「でもマーベリックは土曜日に5〜8ポジション失った」
「なぜジョアンはペナルティを受け、アレックスは受けなかったのだろうか? ジョアンにペナルティが必要だったとは言わないけど、ジョアンにペナルティを科すのであれば、アレックスにも科す必要があった」
ポルトガルGPでは金曜にエスパルガロの弟ポル(GASGAS)がハイサイドによるクラッシュを喫し、コース奥のタイヤバリアに激突。顎と脊椎を骨折し肺挫傷を負う大怪我となった。
スプリントレースではエネア・バスティアニーニがクラッシュにより右鎖骨を骨折。アルガルヴェ・サーキットで何人かのライダーが負傷していることから、エスパルガロは「このままではいけない」と語った。
「本当に最初のレースで、多くのライダーが病院へ運ばれている。このままじゃダメだ」
「でも、これはレースの方向性やチームに関するモノじゃなく、ライダーたちの問題だ。それが最終ラップであれば、アグレッシブに攻めることも、接触することもある。それは問題ないけど、開幕戦なのに4人のライダーが病院送りになっているんだ」