アルファタウリの角田裕毅は、F1マイアミGPの予選で17番手とQ1敗退という結果に終わった。角田は厳しい状況であることを認識しつつも、決勝に向けてなんとかパフォーマンスを引き出したいと語った。

 今週末は大いに苦しんでいるアルファタウリ。それは予選でも変わらず、角田はQ1で17番手となり、Q2に進むことができなかった。チームメイトのニック・デ・フリーズは15番手でQ1を突破したが、それが精一杯……Q2でも15番手止まりとなった。角田が予選でデ・フリーズに負けたのは、今季これが初めてである。

「間違いなく、僕らが望んでいたような結果じゃなかったです。ペースがなく、すごく苦労しました」

 角田はチームのプレスリリースにそうコメントを寄せた。

「中団グループは、これまでの数戦と同じように大接戦となっています。明日(決勝)はまた別の1日になりますから、どうなるか見ていきたいと思います」

「セットアップを大幅に変更しましたが、まだうまく機能していないように見えます。前に進み、集中し続けなければいけません。バランス自体は良かったんですが、グリップがイマイチだったんです」

 そう語る角田は、決勝レースに向けて巻き返しを狙う。

「厳しい現状は受け入ればければいけませんし、自分にとっては最高の予選ではなかったです。今夜は全てのデータを分析し、明日に向けてパフォーマンスを見付けたいと思います」

 ビークル・パフォーマンス責任者のギヨーム・デゾトゥーも、グリップを引き出すのに苦労したと語った。

「我々はタイヤからグリップを引き出すのに苦労している。昨晩分析し、エンジニアの間で興味深い議論が行なわれた。その結果、セットアップを大幅に変更し、空力的な負荷を増やすことを目指した」

 そうデゾトゥーは語った。

「FP3では依然として難しく、ふたりのドライバーは揃ってソフトタイヤのパフォーマンスを引き出すことができなかった。ただ、予選では中団グループが非常に接近戦になると予想していたので、さらなる分析と微調整を行なった」

「Q1は、走るごとにコースが改善していった。トラフィックへの対策は成功し、2台のマシンは共にクリーンなラップを走ることができた」

「ただユウキは、3つのセクターをまとめることができず。ほんの僅かの差でQ2進出を逃した。これは苛立たしいことだった」

 ただデゾトゥーは、スターティンググリッドの序列が普段とは異なるため、何らかの混乱が生まれると考えている。そしてそうなった場合にチャンスを掴めるよう、決勝に向けて準備を進めると語った。

「前方のスターティンググリッドは、いつもと少し異なる。だから、決勝は何らかの動きが期待できる」

「今夜は様々な戦略を分析し、ポイントに近づくための準備を整える。天候も、チャンスを生み出す可能性がある」

「後方からのスタートならば、リスクを取りやすくなる。我々は戦う準備ができている」