日本ミシュランタイヤは5月10日、2023年シーズンをもってスーパーGTのGT500クラスにおけるタイヤ供給の休止を発表した。

 ミシュランは、シリーズの前身である全日本GT選手権時代の1999年から参戦をスタート。様々なメーカーとしのぎを削る熾烈なタイヤ開発競争において、特に2010年代はGT-Rで4度のシリーズタイトルを獲得。2011年、2012年はMOLAの柳田真孝、ロニー・クインタレッリ組、2014年、2015年はNISMOの松田次生、ロニー・クインタレッリ組と共に栄冠を勝ち取った。

 現在も日産陣営の3号車Niterra MOTUL Z(NDDP RACING)、23号車MOTUL AUTECH Z(NISMO)にタイヤを供給中。近年はウエットコンディションでの強さが顕著であり、雨が降ったり止んだりのミックスコンディションとなった昨年のSUGO戦や今季開幕戦岡山では、23号車と3号車がワンツーフィニッシュを達成した。

 ミシュランのプレスリリースによると、今回のGT500での活動休止は「ミシュラングループがレースサポート体制を再考する中で決定された」というが、「ミシュランがレース活動を通してより良い製品を提供することで、継続的なモビリティの発展に貢献するという企業理念に影響を与えるものではない」としている。

 もちろん、ミシュランは今シーズン終了まで3号車と23号車に対するタイヤ供給を継続していく。彼らはリリース文を「応援いただくファンの皆様のご期待に沿えるよう、チームのシリーズチャンピオンに向け最終戦、最終ラップまで邁進します」と結んだ。