MotoGP第5戦フランスGPが開催され、5月13日(土)には13周のスプリントレースが行なわれた。ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ)はこのレースで苦しみ14位となったが、チームメイトのマルク・マルケスと比べて「ホンダの強みを理解できていない」と語っている。

 ミルは予選Q1で敗退し、16番グリッドからスプリントレースをスタートさせた。結果的に14位でのフィニッシュとポジションは上げたものの、この順位はライバルの転倒によるところが大きい。

 ホンダ移籍から今回が5戦目だが、ミルは現在もRC213Vを手懐けるのに苦労している。彼はマシンをプッシュできる状態にはなく、まだ改善に向けて長い道のりが待っていると語った。

「僕はプッシュできる状態には無いし、このバイクでなんとか走っている状況だ。このバイクは全く異なる方法で操縦しなくちゃいけないんだ」

「チームには助けて貰わないといけないし、僕が100%の力を出せるバイクを与えてほしい」

「これは長いプロセスになってくる。でも諦めちゃいけないんだ。もう一歩を踏み出すための、何か鍵のようなモノがチームにあればと思っている」

「皆、モチベーションに溢れているけど、その鍵が見つかっていないんだ。金曜日の最初のフリー走行で出したタイムに、予選のタイムが及ばないなんて、すごく稀なことだ。なぜそうなってしまっているのか、理解する必要がある」

 一方で、フランスGPで久しぶりにレースに復帰したチームメイトのマルケスは、いきなり表彰台を争う活躍を見せた。5位フィニッシュのマルケスとミルとの差は12秒……つまり1周当たり約1秒と大きなものだった。

 ミルにとって、10年ホンダのマシンに乗り続けているマルケスとの比較は、簡単ではないことではある。ただ、マルケスのようにホンダの強みを理解できていないのだと彼は語っている。

「マルクは僕のライバルじゃないし、彼とは戦っていない。今の僕はそのことを気にしてなんていない」

「彼は僕らの強みを理解しているけど、僕は理解できていないんだよ」