イタリアが異常気象に見舞われ、豪雨・洪水の被害を受けたことで開催中止となったエミリア・ロマーニャGP。フェラーリは、被災者支援のため100万ユーロ(約1億5000万円)を寄付した。

 FIA、F1、レース主催者は17日(水)の朝に行なわれた協議の結果、レースの安全性と地域社会への負担増を懸念し、エミリア・ロマーニャGPの開催中止が決断された。

 木曜日には、F1の関係者のイモラ・サーキットへの立ち入りが許可され、5月26日から28日にかけて行なわれるモナコGPに向けて、搬出作業が進められている。

 イモラから車で1時間の距離にあるマラネロに拠点を置くフェラーリは、この危機に対して、エミリア・ロマーニャ州の地域安全・市民保護局に100万ユーロの寄付を行なった。

 フェラーリの声明によるとこの寄付金は、環境回復と不安定となっている水文地質学的な管理のためのプロジェクトに特に重点を置き、地域住民を支援するために使用される。

 フェラーリのCEOであるベネデット・ビーニャは、次のように述べている。

「フェラーリは、困難な状況下でも、常に地域社会に寄り添ってきた」

「深刻な環境災害に見舞われたエミリア・ロマーニャ州の人々の緊急のニーズに、具体的かつ迅速に対応したかったのだ」

「地元当局の連携と、そのたゆまぬ努力に心から感謝する。この支援は慰めと、フェラーリ・ファミリー全体の連帯感を具体的に示すことになるだろう」

 カレンダーが過密なため、今季中にエミリア・ロマーニャGPの日程が再設定される可能性は非常に低い。中国GPが新型コロナ規制のためにキャンセルされたことで、当初全24戦が予定されていた2023年のF1は、2戦減少することになる。

 フェラーリのチーム代表であるフレデリック・バスールは、レースの中止について次のように語っている。

「スクーデリア・フェラーリで働くすべての人を代表して、この恐ろしい悲劇に見舞われたすべての人に深い哀悼の意を表したいと思う」

「エミリア・ロマーニャは我々の故郷であり、人々が今どのような状況に置かれているのかを見ていると胸が痛む」