5月20日、メキシコのバハ・カリフォルニア州でラリーイベントが実施されていたが、銃撃事件が発生し多数の死傷者が出た。国際自動車連盟(FIA)のモハメド・ベン・スレイエム会長は、この事件に対し声明を発表している。

 20日(土)は同州のエンセナダ地域でバハ・カリフォルニア・ラリーが行なわれていたが、武装した集団が、ラリー参加者や競技車両に向けて発砲する事件が発生した。

 当局側はこの銃撃の結果、少なくとも10人が死亡し、さらに数人が負傷していると発表している。

 事件は犯罪組織のグループ間の衝突だとする報道も行なわれているが、それらの組織から犯行声明は出されていない状況にある。

 この痛ましい事件を受け、FIAのベン・スレイエム会長は「愕然としている」と語り、犠牲となった人達への哀悼の意を捧げている。

「メキシコのバハ・カリフォルニア・ラリーでの恐ろしい襲撃事件の報告に、愕然とさせられた。モータースポーツイベントは参加者や観客にとって、安全な場所であるべきだ」

「FIAファミリーを代表し、この無意味な暴力の犠牲となった方々へ想いを馳せ、祈りを捧げたい」

 バハ・カリフォルニア・ラリーは毎年行なわれており、F1王者のジェンソン・バトンや、マリオ・アンドレッティなど著名なドライバーも参加したことのあるラリーイベント“バハ1000”の開催地としても有名な地域だ。

 ただアメリカ・カリフォルニア州と国境を隔てたこの州は、麻薬カルテルの活動が活発であり、多数の殺人事件が発生している場所でもある。