ランド・ノリスとオスカー・ピアストリというフレッシュなラインアップで今シーズンのF1を戦うマクラーレン。しかしピアストリはルーキードライバーであるため、マクラーレンはマシンを開発していく上で、より経験のあるノリスの手腕に依存している部分があるようだ。

 ノリスは昨年まで、カルロス・サインツJr.やダニエル・リカルドといった、経験豊富なパートナーとコンビを組んできた。しかし今季のチームメイトはルーキーのピアストリ。ノリスの方がF1での経験が豊富であり、これは彼がF1のデビューして以来、初めての経験ということになる。

 今季のマクラーレンのマシンMCL60は、ドライブするのが非常に難しいと言われている。特にブレーキングでの動きがトリッキなようで、パフォーマンスの目標は目標を下回っているようだ。これに対処するため、チームはアップデートに取り組んできた。

 ノリスはマイアミGPの際にmotorsport.comの取材に応じ、チームがこれまで以上に、自分の知識を活用していると感じていることを明かした。

「良い雰囲気だよ」

 そうノリスは語った。

「それはどんな感じかって? 正直言って、それほど変わらないんだ」

「昨年僕がどうやって働いたか、そしてダニエルとどうやって働いたかということについては、今年もあまり変わっていないと思う。チームメイトが変わったということで、多くのことが変わるということではないんだ」

「ただもしかしたら、チームは僕らが過去数年間どうだったか、そして昨年から今年にかけての変化を知るために、僕の知識に少し頼っている部分があるかもしれない」

「でもそれとは別に、ふたりのドライバーは共に、マシンに何が起きているのか、マシンにどんなことを望むのかということについては、自分の方から伝えている。その意見は、とても一致しているんだ」

「僕らのドライビングスタイルが同じだとは言えない。でも、僕らのコメントや苦情は、概ねいつも同じだ。それはいいことだと思う」

「彼(ピアストリ)は素晴らしい人物だ。現実的だし、ある意味普通の人だし、そして努力家でもある。それは良いことだと、楽しんでいる」

「ダニエルとは少し違うね。同じオーストラリア人でも、ちょっと対照的な気がする。それでも、楽しいよ」

 なおノリスは、ピアストリは非常に速いと考えており、2021年のイタリアGPで優勝した以外は苦しんだリカルドに比べると、マクラーレンで成功しているように見えると語った。

「同時に、彼はすごく速いよ」

 ノリスはピアストリについてそう語った。

「おそらく、過去数年間よりも、少しだけ僕を追い詰めているように思う」