マクラーレンは、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリがドライブする『MCL60』のスペシャルカラーリングを発表。世界3大レースであるインディ500、モナコGP、ル・マン24時間レースでの成功を想起させるカラーリングで、モナコGPとスペインGPに臨む。

 マクラーレンは、モナコGPと同じ週末に行なわれるインディ500にも、世界3大レースを制したマシンを象徴するカラーリングのマシンを走らせるが、F1ではそれを1台にまとめたようなカラーリングを採用した。

 マシンのフロント部分は黒に塗られているが、これは1995年のル・マン24時間を勝ったマクラーレンF1 GTRのカラーリングを模したモノ。この時ドライブしていたのはヤニック・ダルマス、J.J.レート、そして関谷正徳だ。日本人初のル・マン24時間レース総合優勝を果たしたマシンであり、日本のファンにとってもお馴染みだ。

 マシン中央部はホワイトに塗られており、色こそ違えど全体的に1974年から1996年までF1で使用し、アイルトン・セナやアラン・プロスト、ニキ・ラウダが活躍していたマールボロのカラーに似たデザインとなっている。

 現代ではタバコ広告が禁止されていることもあって、マシン後部は赤ではなくパパイヤオレンジに塗られているが、これはインディ500に勝ったジョニー・ラザフォードのマシンを象徴したカラーリングにもなっているようだ。

 マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンは、「”トリプルクラウン”達成というモータースポーツ界最大の偉業を成し遂げた我々は、2023年のモナコGPでマクラーレン・レーシングの豊かな歴史を特別なカラーリングで祝えることを誇りに思う」と述べた。

「創立60周年の記念と、ブルース・マクラーレンの遺産を称え、このユニークなカラーリングは、トリプルクラウンの栄誉を形成する3つの勝利に敬意を表している」

 ノリスは「マクラーレン・レーシングの60周年記念に携わることができて光栄だ」と語った。

「2023年のモナコGPで、マクラーレンの象徴的な3つのカラーリングを1つにまとめることは、チーム全体にとって特別な瞬間となるだろう」

「マクラーレンはモンテカルロで印象的な記録を持っているし、個人的にも2021年のレースで表彰台を経験できたことは大きな栄誉だった」

「ブルース・マクラーレンとチームの素晴らしいレガシーを祝うために、素晴らしい外観のマシンでハードなレースをするつもりだ」

 ピアストリも「マクラーレン・レーシングのF1ドライバーとして初めてのモナコGPを経験するのに、これ以上のものはないだろう。トリプルクラウンを達成した3台のレーシングカーと同じカラーのMCL60でグリッドに並ぶことは、とても誇りに思うだろう」と話している。