メルセデスはF1モナコGPでマシンに大型アップデートを投入した。同チームのドライバーであるルイス・ハミルトンは、モナコでのアップデートは期待したような効果をもたらさなかったものの、それは今後さらなるアップデートが用意されているからだと語った。

 メルセデスはモナコGPで、サイドポンツーンやフロントサスペンションなど、マシンに大規模なアップデートを投入した。ただモナコは、狭く曲がりくねった市街地コースを舞台とするコースであるため、アップデートの効果を確認するには不向きなコースであると言える。そのためその真価を確認するには、今週末のスペインGPを待たねばならないとみられていた。

 ハミルトンは、アップデートによってスペインGPでのパフォーマンスが向上すると考えているかと尋ねられると、次のように語った。

「それは僕らが期待していたような前進ではなかった」

 ハミルトンはスペインGPの木曜日にそう語った。しかしそれは、今後もアップデートが投入される予定であるため、モナコで投入したアップデートはその最初の一歩に過ぎないと語った。

「僕らが望んでいる真の意味での前進は、例えばレースで(レッドブルとの)差が1秒くらいになることだ」

「今回のステップでは、それを達成することはできていない。でも、これは正しい方向への一歩だ」

「先週末に感じたのは、マシンを少し信頼できるようになり、コーナーに集中する能力が高まったということだ」

「それはこのコースでも同じなはずだ。でも、もっと良くなることを願っている」

「ここは中高速コーナーが多い。ここでは、クルマの流れが良くなることを願っている。それは、前のマシンに近づいた時だね。もっと接近して、前を行くマシンを追いかけることができるかもしれない」

「このマシンには膨大な量の作業が行なわれている。それによって、僕らを正しい軌道に乗せてくれることを願っている」

「列車の線路を転換するようなものだ。でもその線路を切り替えることができれば、2秒を短縮することができる」

 ハミルトンはさらに、現時点ではアップデートの効果は限定的だとしながらも、前進していることが重要だと語った。

「僕らが前進できている限り、重要なのはそれだけだ」

 そうハミルトンは語り、次のように続けた。

「レースをスタートした後、そのポジションを維持できたり、少しでもポジションを上げられたりすると、充実した1日を過ごせたように感じる。決して後戻りしたくはないんだ」

「アップデートを投入する時も同じで、当然前進しているはずだ。確かに改善はされたけど、僕らが夢見ていたような改善とは違う」

「しかし、一度に進めるのは一歩だ。今回のアップデートに対して、否定的な気持ちは全くない。それを手にできていることを感謝している。このパーツを作るのにどれだけの労力が費やされたのか、理解しているからね」

「これまでの仕事に関しては誰もが全力で、マシンを正しい方向に進めることに心から飢えている」

「僕は、ここからさらに前進できるために、より良い軌道に乗ることを願っているだけだ」

 今週末のスペインGPには、直接のライバルとなるであろうフェラーリやアストンマーチンもアップデートを投入する見込みだ。これらのチームとの戦いがどんなモノになるのか分からないと、ハミルトンは語る。

「彼らが今週末にアップデートを投入することは分かっている」

 そうハミルトンは語った。

「誰かが、そう言っていたからね」

「そのアップデートがどれほど優れたモノなのかは、明日分かるだろう」

「僕らのアップデートの数字を見てみると、アップデート前の彼らにかなり近づけるはずだ」

「彼らが今週末に大きな一歩を踏み出すのか、それとも小さな一歩なのか……どうなるか見てみよう。今週末は彼らと戦えることを望んでいる。でも今はそれは、大きな期待に過ぎない」