失うものが無いルクレール、ピットレーンスタートを選択。予選での苦戦を受けてリヤ全体を交換へ|F1スペインGP
今季マシン『SF-23』の謎のトラブルに悩まされ、予選Q1落ちという難しい土曜日を過ごしたルクレール。彼は予選後、左コーナーで問題が悪化していると明かしていた。
ただ、既にパルクフェルメルールが適用されているため、フェラーリはルクレールのマシンを詳しく分析することができなかった。
しかしフェラーリはルクレールが最後列に沈んでいることにあり、予防措置としてルクレール車の、サスペンションやギヤボックスを含むリヤ全体を交換することを決定した。
これにより、チームはルクレール車から外したパーツをファクトリーがあるイタリア・マラネロへ送り、原因究明のための詳しい分析が可能になった。
フェラーリのドライバーコーチであるジョック・クレアは、ルクレール車に発生した問題について、次のように語っていた。
「予選で最後尾になったことで、色々なことを検討できる”不運な”チャンスになった」
「彼は予選で、ストレート上でマシンに違和感を覚え、マシンを信用しきれなかった。だから、この機会にギヤボックスやリヤエンド全てを交換して、何も異常がないことを確認しようとしている」
「我々はまだ(マシンを)見られていない。パルクフェルメの時間によって禁止されているからね」
またクレアは、リヤ全体を交換することで、ルクレールのハンドリングに関する疑念が払拭され、レースでも攻めることができると語っている。
「日曜日の午後、ルクレールにとって重要なことは、新しいリヤエンドを装着することだ。それが彼の自信に繋がるはずだし、解決できていなかったことがあったかもしれないが、これで解決できる。彼をポイント圏内に戻せることを期待しているよ」
またフェラーリは、ピットレーンスタートを選んだことを受け、リヤセクションだけでなく、ルクレール車の空力パーツやパワーユニットも交換。新たなエナジーストアやコントロールエレクトロニクスも投入している。
これについてクレアは次のように説明している。
「後方にいる以上、予選で出した悪い結果の犠牲を最小限に抑えるために、できることは全てやったほうが良いから、この機会を利用していくつかの変更を加えている」