アストンマーチン、F1スペインGPでライバルに敗北も冷静「勢力図に変化があると言うには時期尚早」レース中のペース変動が課題に
しかしアストンマーチンのマイク・クラック代表は、最速レッドブルの次に並ぶのがメルセデスだと見るのは時期尚早だと考えている。
アストンマーチンは前戦モナコGPまでに6戦中5回でアロンソが表彰台を獲得してきたが、スペインGPでは週末を通して比較的苦戦していた。
レースではメルセデス勢に太刀打ちできず、ストロールはスタートで3番手に上がるもルイス・ハミルトン、ジョージ・ラッセルに先行された。予選でミスがあったアロンソは、レース後半こそ好ペースで順位を上げていたものの、レース序盤にペース不足に悩まされた。
クラックは特にスタート時に使用したソフトタイヤでのペースが悪かったとレース後に振り返っている。
「特にソフトタイヤでの第1スティントのペースに関しては、少し残念に思っている」とクラックは言う。
「直接的なライバルと比べると、正直ペースが足らなかったんだ。何台かが我々を抜いていったのに対して、我々は序盤のギャップがかなり大きく、その原因を理解する必要がある」
そしてクラックは次のように続ける。
「我々が仮に2番手からスタートしていたとしても、レースの序盤、最初の15周でメルセデス勢を引き離すのは難しかったと思う」
「1周0.5〜0.7秒遅かった時もあると思う。これは我々が理解する必要のあることだ」
メルセデスはモナコGPで新パッケージをマシンに投入しており、総合力が求められるカタルニア・サーキットが舞台のスペインGPがアップデートのパフォーマンスを評価する機会として考えられていた。
真価が問われるスペインで、メルセデスはダブル表彰台。一方でここまで好調だったアストンマーチンが6〜7位……こうした結果から、レッドブル以下の勢力図に変化があると思うか、とクラックに尋ねると彼は次のように答えた。
「いや、そうは思わない。ハードタイヤを履いたレース後半を例とすると、我々は充分に戦えていたからね」
「我々はレース序盤に何が起こったのかを理解する必要がある。晴天から曇天になるのが早かったから、ソフトタイヤが有利になると考えていたんだけどね」
「だから、原因を理解する必要がある。特にレース中、時間帯によって競争力に差があったということをね」
「予選の時点でも全体像は見えていなかったから、それ(勢力図の変化)を言うのは時期尚早すぎるし、短絡的すぎるだろう」
「3レースで自分たちの本当の位置を確認する必要がある、と今年の始めに言ったのと同じようなことだと思う」
「他のチームが大きなステップを踏んだ可能性もある。ただ今のところ、我々の初期分析では、それは現れてきていない」
スペインGPを終えてコンストラクターズランキングではメルセデスが152ポイントで2番手に浮上。アストンマーチンとの差を18ポイントとした。