メルセデス、ついに”ロケット”点火? ストロール、いきなり強くなったメルセデスに驚き
今回はメルセデスのルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルが優れたレースペースを発揮し、ダブル表彰台を獲得。コンストラクターズランキングでもアストンマーチンを抜いて2番手に浮上した。
一方、これまでレッドブルに次ぐ2番手につけていたアストンマーチンは、ランス・ストロールが6位、地元のフェルナンド・アロンソも7位に終わった。
ストロールはメルセデスについて、まるでロケットだったと評した。
「メルセデスはロケットシップを持っていた。あのペースがどこから出てきたのか分からないよ」
「僕たちはレッドブルに次ぐ強さのクルマを持っていると予想していた。今季すべてのレースでそうであることを期待していた。でもそうじゃなかったんだ」
「僕たちはデグラデーションが大きく、メルセデスやフェラーリに比べて苦労していた。レッドブルは別次元にいる。僕たちはただ優位な立場にいなかったんだ」
また今年行なわれたカタルニア・サーキットのレイアウト変更は、ドライバーたちには好評だったが、アストンマーチンにとっては逆風になってしまった。今季のマシンAMR23が得意としてきた低速区間と加速区間が減ってしまったからだ。
また最終コーナーの高速化によってメインストレートの走行スピードが上がり、アストンマーチンはスピードトラップで下位に沈むことになった。
しかしストロールは、メルセデスに敗れた原因はそうした要素ではなく、タイヤマネジメントが問題だったと考えているようだ。
アストンマーチンにとっての問題点について説明を求められたストロールは、次のように答えた。
「レースの最初は、カルロス(サインツJr./フェラーリ)との差を保ちながら、ルイスを少し引き離すことができていた」
「でもレースが始まって5周目くらいから、彼らにデグラデーションがなくなり、僕のタイヤが落ちてきたのを感じたんだ」
「彼らはプッシュしていた。ラッセルのレースを見ても、彼らはレース中ずっとそうすることができたと思う。今回の彼らは本当に良いクルマを持っていたと思う」
スペインGPでは、レース終盤にストロールの背後にアロンソが迫ったが、アロンソが自ら「バトルはしない」と無線で伝えたことも話題となった。
「僕たちは6位と7位で、コンストラクターズチャンピオンシップのことを考えながらクルマを持ち帰った」と話したストロールは、チームプレイに徹しているアロンソを称賛した。
「僕たちはチームメイトとしてお互いを尊敬し合っているし、チームのためにできるだけ多くのポイントを獲得したいと思っている」
「そのような状況で、わずかなポイントを争ってアクシデントに見舞われるのは最悪だ」
「それよりも、クルマを無事に持ち帰ることが大事なんだ。ファクトリーで一生懸命働いている人たちは、みんなそれに値するんだ」