小林可夢偉が、8月にインディアナポリス・モータースピードウェイでNASCARデビューすることが発表された。小林は同サーキットのロードコースで行なわれる第27戦で、Toyota Genuine Parts Camry TRD 67号車を駆る。

　今週末にル・マン24時間レースへの参戦を控えている小林可夢偉が、8月に新たな挑戦に挑むことになった。8月13日にインディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースで開催されるNASCARのカップ・シリーズに参戦するのだ。

　小林はこれまで、F1をはじめWEC、フォーミュラE、IMSAなど、世界規模のレースに多数参戦してきた。そして今回、その挑戦にNASCARという新たな1ページが加わることになる。小林が走らせるのは、Toyota Genuine Parts Camry TRDの67号車である。

「アメリカのモータースポーツ文化は、日本やヨーロッパとは少し違いがあり、中でも独特の文化を持つNASCARは、現地のドライバーにとってはアメリカンドリームです」

　小林はトヨタが発表したプレスリリースに、そうコメントを寄せた。

「私は幸運にもここ数年、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の幾つかのレースを戦ってきました。IMSAとNASCARは異なるレースではありますが、レースのテクノロジーは非常に高いレベルにあると思っています。この機会を与えてくれたTRD-USAと北米トヨタ、TGRに本当に感謝しています」

　トヨタは2007年からNASCARのカップ・シリーズに参戦し、通算174勝を挙げてきた。しかし日本人ドライバーがトヨタのマシンでNASCARのカップ・シリーズを走るのは、小林が初めてになるという。

「トヨタがNASCARに参戦を開始してからしばらく経ちますが、トヨタの車両でカップ・シリーズに参戦する日本人ドライバーは私が初めてになると思うので、このチャンスをいただけて本当に嬉しいです」

　またトヨタ・レーシング・デベロップメント（TRD-USA）のデビッド・ウィルソン社長も次のようにコメントを寄せ、小林の参戦を歓迎した。

「NASCARカップ・シリーズプログラムへの参加を可夢偉が望んでくれたことは本当に光栄です。23XIレーシングの協力の下、競争力の高いTRDカムリでインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースイベントに出場してもらえることに期待が高まっています」

「可夢偉は、トヨタとTRD-USAの社員全員が常に抱いているモータースポーツへの情熱を共有しており、彼がTRDカムリをドライブしてNASCARプログラムに参加してくれるのがとても楽しみです」

　小林が参戦するNASCARカップ・シリーズ第24戦の決勝は、8月13日（日）現地時間午後2時半（日本時間14日午前3時半）にスタート予定である。