F1オランダGPのフリー走行2回目で、アルファタウリのダニエル・リカルドはターン3でクラッシュを喫した。この際にリカルドは左手を痛めたようで、検査のために病院に向かった。

 検査の結果、リカルドは左手の中手骨を骨折していることが確認されたため、土曜日以降の走行は不可能に。代役として、リアム・ローソンが急遽F1デビューを果たすことになる。

 リカルドはFP2のセッション開始から20分も経たないうちに、ターン3でクラッシュを喫した。このクラッシュの直前には、同じターン3でマクラーレンのオスカー・ピアストリもクラッシュ。クラッシュ直後にリカルドは「マクラーレンが見えなかった」と無線で語っており、ピアストリが止まっているのを確認するのが遅れたことが、クラッシュの原因と考えられる。

 リカルドは、無線で手首を痛めたことを報告。その後、検査のために病院に移送されたことがFIAから発表されており、その容態が心配されていた。

 しかしアルファタウリはリリースを発表し、リカルドが左手の中手骨を骨折したことが認められ、オランダGPの残りのセッションを欠場することを認めた。そのためローソンがリカルドの代役として、土曜日以降アルファタウリのマシンを走らせることになるという。

 ローソンは昨年の段階でスーパーライセンスの発給要件を満たしていたが、空きシートがなかったためにF1デビューすることができなかった。そのため今季は来日し、スーパーフォーミュラに参戦。ここまでの7戦中3勝を挙げ、ランキング2番手につけている。

 しかしローソンは、スーパーフォーミュラのレースがない週末にはレッドブル/アルファタウリにリザーブドライバーとして帯同。今回のオランダGPにもローソンは姿を見せており、急遽ながら代役として指名されることになった。ローソンとしてはこれがF1デビュー戦ということになる。

 なおローソンはF1での経験が不足しているため、別のドライバーが起用されるのではないかとも言われた。それが、イギリスGP限りでアルファタウリのシートを失ったニック・デ・フリーズだ。デ・フリーズはアルファタウリのレギュラーシートを失ったものの、レッドブルとの契約が完全に終了したわけではないため、ザントフールトにやってきている。そのため、よりそのパフォーマンスが計算しやすいデ・フリーズに白羽の矢が立てられるのではないかと見る向きもあったが、それは叶わなかった。