リアム・ローソン、リカルド代役で急遽F1参戦も「彼ならきっと大丈夫」とレッドブル代表も後押し
オランダGPのFP2でリカルドは前方でクラッシュしたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を避けようと、ウォールにマシンをヒット。舞台のザントフールトはブラインドコーナーが続いていることもあり、リカルドはステアリングから両手を十分に離す間もなくキックバックで左手を負傷した。
病院で診察を受けたリカルドは左手の中手骨の骨折が判明し、レッドブル・レーシングとアルファタウリのリザーブドライバーを務めるリアム・ローソンが代役を務めることとなった。
今年はリザーブを務める傍ら日本でスーパーフォーミュラに参戦するローソン。これまでF1では3度に渡りフリー走行に参加しているが、土曜日以降のセッションに参加するのは今回が初となる。ローソンはフリー走行3回目の1時間でAT04に順応し、予選・決勝へと挑むこととなる。
突然のF1参戦とはなるものの、レッドブルのホーナー代表はローソンのパフォーマンスについて心配はしていない。
「彼がここにいる理由はこれだ。彼は両チームのリザーブドライバーで、まさにこういったシナリオのためにいるのだ」
ホーナー代表はSky Sportsに対してそう語った。
「だから、彼は1回のフリー走行、ドライブしたことのないマシンで、最もタフなサーキットのひとつでの予選へ挑むこととなる」
「それがF1だ。ある人は不幸に見舞われ、ある人は運に恵まれる。それでチャンスを掴むのだ」
「でも彼ならきっと大丈夫だと思う」
左手を骨折してしまったリカルド。彼の容態についてホーナーは次のように説明している。
「彼は手の骨に怪我を負ってしまった。セッションが上手くいっていただけに、とても残念だ」
「不運だったね。彼がオスカーを見た時には手遅れだった。ステアリングのキックバックがダメージに繋がってしまった。彼にとっては残念なことだが、命に別条がなくて良かった。彼はまだ元気だよ」
「彼は1日1日を過ごすしかないと思う。彼には良い医療チームがついている」
「F1ドライバーは信じられないほど回復が早い。今年の始めにはランス(ストロール/アストンマーチン)がダニエルよりも酷い複数ヵ所の骨折を負っていた。ダニエルはタフなオージー(オーストラリア人の愛称)だ」
「彼もできるだけ早くマシンに戻りたいと思っているはずだ」
ローソンはウェットコンディションで行なわれたFP3で18番手。スピンを喫して赤旗が提示されることはあったものの、マシンを大きく壊すことはなかった。