ハースF1、ヒュルケンベルグ&マグヌッセンのベテランコンビ以外は検討せず……ルーキー起用はリスクが高すぎた?
今季はシーズン前半、予選でマグヌッセンがヒュルケンベルグの後塵を拝することも多かったが、この決断は“単純明快”だったとチーム代表のギュンター・シュタイナーは語っており、他の選択肢は検討しなかったという。
「数ヶ月前、私が『かなり良い感じだ』と語ってから、一直線で物事が進んだ」とシュタイナーは説明する。
「まずニコについてだが、今年のはじめの時点では彼がどのような形で復帰できるかが分からなかったので、2年契約は結ばなかった。しかし彼はかなり力強く戻ってきた」
「それからケビンについてだが、彼は現時点での予選パフォーマンスに満足していないと自分でも言っていた。彼は不安定なマシンに苦しんでいる」
「彼はコーナーでどこまでいけるのかが分かっていないのだ」
「現時点で、資金面やマシンの有効性を考えると、最高のドライバーコンビを組むことができていると思う。だから実際、他のドライバーとは一切話をしていないよ」
ハースは2022年まで若手のミック・シューマッハーを起用してきたものの、昨年は2度にわたりマシンを大破。マシンを用意するために予算から数百万ドルを取り崩して、シーズン中に予定していたアップデートを諦める必要があった。
2019年以降レギュラーシートから離れていたヒュルケンベルグが、2023年から後任としてそのシートに収まることとなったのはその結果だ。
シュタイナーは、ヒュルケンベルグとマグヌッセンというベテランふたりの起用を続けることで“リスク”を低減できると考えている。そして、若手ドライバーを育成することは今のハースにとって“適切な”動きではないと語っている。
「選択肢を見渡せば、リスクのないモノは少ない」
「現時点で私はリスクを取りたくない。それ(ルーキーの起用)は適切ではないからね」
「チームのある部分はドライバーたちと上手く整理できたと私は思っている」
「だから今は、課題を解決するためにマシンに取り組む必要がある。一歩一歩前進していくんだ」
「1年前はドライバーが懸念要素だった。今年はドライバーに心配はない。来年も心配ないだろう」
「チェック欄にマークを入れて、次のことへ進む。改善が必要なんだ」
シュタイナーは今年のF1ルーキーであるマクラーレンのオスカー・ピアストリの働きを称賛しながらも、次のように語った。
「若いドライバーを起用してどう対応するかはリスキーなビジネスだ」