アルファタウリの角田裕毅は、チームにとって母国レースとなるイタリアGPに向けて、コース特性がマシンに合っているのではないかと期待を語った。

 前戦オランダGPでは、金曜フリー走行からトップ10に食い込む走りを見せた角田だったが、予選ではQ2で敗退となった上、他車のアタックを妨害したとしてペナルティを受けて17番手と後方からのスタートになってしまった。

 決勝ではスタート直後に降り出した雨に合わせてインターミディエイトタイヤに交換。これで一気にポイント圏内までポジションを上げたものの、その後ソフトタイヤで長く走るという戦略はハマらず、15位でのフィニッシュとなった。

「ザントフールトでは、僕たちも含め全てのチームが天候に翻弄されました。コース上でのパフォーマンスに関しては山あり谷ありでした」

 角田はそうオランダGPを振り返った。

「プラクティスとレースでは良い速さを見せ、自分のペースには満足していましたが、日曜日は作戦がうまくいきませんでした。ユーズドのソフトタイヤで走るというギャンブルはうまくいかず、インターミディエイトコンパウンドではグリップ不足に苦しみました。でも今は、また新しいページをめくって、僕たちのホームレースに進みましょう」

 角田はスピードの殿堂とも呼ばれるモンツァは好きなサーキットだと語り、マシンの特性にも合っていると考えている。

「モンツァは本当にエキサイティングなコースだから好きなんです。とても速くて、誰もが今シーズンで最も低いダウンフォースで走るから、シケインでのブレーキング、特にターン1への進入はトリッキーです」

「予選はいつも、他のマシンのスリップストリームを使ってアドバンテージを得られるかどうかによって、独自のストーリーが生まれます」

「僕たちのクルマは高速コーナーでかなり機能しているので、このコースは合っているかもしれません。実際のパフォーマンスがどうかは分かりませんが、サマーブレイク直前のスパではローダウンフォースで走り、クルマのバランスはかなり良かったです」

 何よりも、イタリアに拠点を置くアルファタウリにとってイタリアGPはホームレース。チームの拠点に最も近いエミリア・ロマーニャGPが豪雨災害により中止になっているだけに、このレースにかける想いもひとしおだという。

「技術的な面は別として、チームにとっては非常に重要なイベントです。特にイモラ(アルファタウリにとって最もホームに近いエミリア・ロマーニャGP)は中止になってしまいましたからね。チーム・メンバー全員がモンツァ、特にイタリアでのレースを楽しみにしていることは分かっています。みんながここで良い結果を出したいと思っています」