メルセデスF1、現在の目標は”2024年にレッドブルに追いつくこと”。ルクレールの危惧を真っ向否定「2026年まで追いつけないなんて思っていない」
2023年も昨年に引き続きゼロポッドを採用したメルセデス。しかしパフォーマンスが大きく向上することはなく、シーズン途中でコンセプトを変更し、サイドポンツーンの形状が大きく変更されるなどした。
コンセプトを変えたW14はその後着実にパフォーマンスを上げており、シーズン序盤には大きく差をつけられているように見えたアストンマーチンを抜き、現時点ではコンストラクターズランキング2番手につけている。
先日のオランダGPでメルセデスは、フロアエッジやサイドポンツーンの開口部、そしてビームウイングにアップデートを投入した。これらの改良パーツは、マシンのリヤエンドのパフォーマンスを引き上げるためのものだ。
このオランダGPをもって、今季のF1で予定されている22戦中13戦が終了。第14戦イタリアGPを終えるとアジアやアメリカ、そして中東などの”フライアウェイ戦”が続くことになり、新パーツを投入するコストが高くなる。そのため、多くのチームは、開発のリソースを来季マシンにシフトするタイミングということになる。
にもかかわらずメルセデスは、今季マシンW14の空力性能を引き上げるべく、今後も開発を続けるという。
「開発は、まだかなり進められていると思う」
ショブリンはそう語った。
「チームは、フライアウェイ戦を戦うためのパッケージを、マシンに投入しようとしている段階だ。だから、まだ忙しい時期を過ごしている。ただ比較的近い将来、全ての開発が減速することになると思う」
「しかし我々はまだ、マシンの設計にいくつかのかなり重要な変更を加えている。それによって、実際に空力面でのパフォーマンスが少し向上している。我々はW14の、パフォーマンス向上につながる部分を見つけつつあるのだ」
なおフェラーリのシャルル・ルクレールは、2026年に新しいテクニカルレギュレーションが施行されるまで、誰もレッドブルに追いつくことができないのではないかと悲観的なコメントを発している。
しかしショブリンはこのルクレールの危惧を否定。メルセデスは来季レッドブルに追いつくことを目指していると語った。
「我々は決して、ルクレールのような考えは持っていない。我々の目標は、来年のチャンピオンシップに挑戦することだからね」
ショブリンはそう語った。
「我々は現時点でもまだ、今のレギュレーションに対する理解を進めているところだ」
「我々が言えるのは、今もこのマシンの開発に取り組んでいるが、コスト上限の制約もある中で、今年中にレッドブルとの差を埋めることはできないということを認識しているということだ」
「しかし我々が目指すところは、来年彼らに確実に挑戦できるようにするということなんだ」