F1イタリアGPで3位フィニッシュとなったカルロス・サインツJr.(フェラーリ)だが、レース序盤はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に勝てるかもしれないと考えた瞬間があったという。

 イタリアGPでサインツJr.はポールポジションを獲得と、フェラーリの地元で好位置を確保。迎えた決勝レースでも好スタートを決め、レース序盤はフェルスタッペンを従えた。

 今シーズン圧倒的な強さを見せているフェルスタッペンとレッドブルだが、サインツJr.はフェラーリのストレートスピードも活かして、何度もフェルスタッペンからのアタックを凌いでいた。

 ただ15周目にサインツJr.はターン1でタイヤをロックさせてしまい、結果的にフェルスタッペンが先頭に浮上。サインツJr.はその後レッドブルのセルジオ・ペレスとの戦いに敗れ、最後はチームメイトのシャルル・ルクレールと戦った末に3位でのフィニッシュとなった。

 サインツJr.はレース後、序盤のフェルスタッペンとのバトルで首位を守っている時、フェラーリがイタリアGPで勝てるチャンスがあると考える瞬間があったと明らかにした。

「ああ、(勝てるかもと思ったのは)一瞬だけどね」と、サインツJr.は言う。

「コントロールできていると感じていたんだけど、10〜12周あたりで、左リヤのタイヤがかなり消耗しているのを感じ始めたんだ。予想よりもかなり早かった」

「そこで僕は、多分マックスを後ろに留めるために、タイヤを使いすぎてしまったことに気が付かされた」

「左リヤを消耗させすぎたんだ。それで残りのレースはかなり苦労するだろうと思った。恐らく早くにハードタイヤへ変えることになるはずで、セカンドスティントがとても長いモノになるはずだったからだ」

「そして予期していた通りになったし、僕のフィーリングは正しかった。正直ここまでの劣デグラデーション(性能劣化)は想像していなかったけど、僕がライバルを後ろに留めるために凄くハードにプッシュしていたのは明らかだった。おそらく、僕は本来すべき以上にプッシュしてしまっていた」

 ただサインツJr.はレッドブルがそもそも予選よりもレースペースを優先していたこともあり、3位という結果は望みうるベストなモノだと考えているという。

「今は凄くハッピーだよ。ティフォシ(フェラーリファン)の前で、モンツァで3位を獲得することができたんだから」

「少なくとも今週末に関して言えば、予想していたように、明らかにレッドブルは僕らよりも速かった」

「僕も彼らを抑えるためにできる限りのことを全て試した。特に最初のスティントでマックスの前を走っていたときはね」

「そのことで表彰台を逃す代償を支払うはめになりそうだった。思っていた以上にタイヤを消耗させてしまって、終盤のスティントがかなり弱くなってしまうことを意味するからだ」

「最初はマックスから、その後はチェコやシャルルからかなりプレッシャーを受けていた。でも最終的には3位を獲得することが出来た。とてもタフなレースだったよ」