レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1イタリアGPで10連勝を達成。優勝の最大の障壁となったカルロス・サインツJr.(フェラーリ)を積極的にミスに追い込むことができたとレースを振り返った。

 ポールシッターのサインツJr.はストレートスピードの高さを活かし、2番手スタートのフェルスタッペンを相手に好ディフェンスを繰り返した。

 しかし15周目、サインツJr.はターン1へのブレーキングでタイヤをロック。エイペックスにつけず、ライン取りがタイトになったこともあってシケインからの加速が遅れてしまった。

 フェルスタッペンは緩い右カーブのターン3(クルヴァ・グランデ)でサインツJr.のアウト側にマシンを並べると、第2シケインのロッジアで首位に浮上した。

 フェルスタッペンは、サインツJr.に決定的なミスをさせるために追い込んだと明かした。

「僕たちはペースが良かったし、タイヤの状態も良かったと思う。でも彼ら(フェラーリ)はトップスピードが速かった。近づくのも、ターン1で仕掛けるのもとても難しかった。だから、僕は彼らをミスに追い込む必要があったんだ」

「幸いある時点で彼がロックした。僕の方がターン2出口のトラクションが良くて、そこからは自分たちのレースをすることができた」

 フェルスタッペンは4周目という早い段階から、サインツJr.がリヤタイヤに苦しんでいると無線で報告した。

「僕はとにかく我慢しようとしていた。レースはまだ長く残っていた。彼らはリヤタイヤでかなり苦しんでいるのが見えたから、僕はタイミングを選ぶ必要があった」

 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、ふたりの攻防についてSky Sportsに次のように語った。

「カルロスは命懸けのようなディフェンスをしていた」

「とても手強かったが、それに対するいくつかのコメントもあった。ブレーキングは少し遅かったし少し動いていた」

「彼はモンツァでフェラーリをドライブしているんだ。彼は命をかけてディフェンスしていた。それは予想していたことだ。限界だったが、素晴らしいレースだった」

「(フェルスタッペンは)カルロスがリヤタイヤで苦労していると言っていた。冷静さを保てば、彼らが非常に不安定だということを彼は知っていたと思う」