FIA世界耐久選手権(WEC)のポイントリーダーに立っているトヨタ8号車の平川亮は、今週末の第6戦富士6時間レースに向けて、今季のタイトルを争う上でライバルはフェラーリ勢だけでなく、僚友の7号車も脅威になると考えている。

 WECの今シーズンは残り2戦。タイトル争いも重要な局面を迎えている。ハイパーカークラスは、トヨタ8号車のセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川が115ポイントを獲得し、ドライバーズランキング首位に立っている。

 ル・マン24時間レースを制したフェラーリ51号車(ジェームス・カラド/アレッサンドロ・ピエール・グイディ/アントニオ・ジョビナッツィ)と、ル・マンではリタイアに終わったものの前戦モンツァで勝利したトヨタ7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス)が92ポイントでそれを追っている状態だ。

 コンウェイはル・マンでのリタイアを受け、7号車がチャンピオンを争う可能性を否定していたが、モンツァで8号車が6位に終わったこともあり、十分逆転の目が残っている状態だ。

 最終戦バーレーンは8時間レースとなるためポイント配分が多く、残り2戦で最大65ポイントを獲得することができるのだ。



 そのため平川は当たり前なことは何もなく、トヨタ8号車が本命だと考えるのはまだ早いとmotorsport.comに語った。

「(昨シーズンは)チーム内でチャンピオン争いを繰り広げてきたので、7号車は脅威になるでしょう」

「モンツァで7号車は本当に強かったし、バーレーンでもどうなるかは誰にも分かりません。8号車がトヨタの本命だと言うのは早計です。2台ともチャンピオンシップ争いに加わっています」

「レースまでは7号車と8号車はパフォーマンスを最大化するために協力し合います。そしてレース本番ではファイトします。非常に接近した戦いになるでしょう」

 平川はトヨタのホームである富士でのレースには自信があるとしながらも、ハイパーカークラスのライバルたちも侮れないと考えている。

「フェラーリが主な脅威になるはずですが、モンツァで見たように、フェラーリだけでなくポルシェやプジョーだって強いでしょう」

「彼らが速く、僕たちが5位か6位を争うことになる可能性もなくはない。簡単ではないでしょう」

「でも昨年の富士では8号車のクルーが素晴らしい仕事をしてくれました。自信はあるので、楽しみにしています」